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プリンセスナイト
【学園物 恋愛小説】

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プリンセスナイト-4

『あらお帰り冷吾〜。テストは何位だった?』

帰ってくるなりいきなりテストだよ。我が子をなんだと思ってんだ…。

「一位だよ一位。もう疲れたから寝る。起こさないでくれ。」

『さすが我が子よ♪おやすみなさい。』

母さんのおかげじゃないし。俺の努力だし。

部屋についた俺は、早速将大に電話をかける。

「もしもし、将大?」
「ん〜、どうしたのかな、珍しい。」
「唐突ですまないが、聞きたいことがある。」
「冷吾でも分からないことはあるんだな〜。何々?」

そして俺は、疑問を打ち明けた。

「恋って何?」
「…はぃ?」

戸惑いを隠せないような声を出す将大。

「いや、だから恋って何?」
「マジで知らないの?」
「分かるのに聞くバカがいるのか」
「むぅ…。なんと言えば良いのか…。こんな質問最初で最後だし。」
「難しいのか?」
「まぁ難しい。恋ってのは、俺が思うにその人を見たり、その人としゃべったりすると、胸がこう…苦しくなるといいますか?幸せな気分になるってことかな。」
「ほぉ…ありがとな。」
「しかしまぁ、人を好きになったことがないのか?」
「無い。」
「……無関心すぎるぞ。」
「自分でもそう思ったな。」
「で、誰が好きなん?」

まぁ将大なら喋ってもいいか。
はぁ、と深呼吸をして、口に出した。

「菅谷朝鳥。」

「マジデスカ?」
「マジだ。何が悪い。」
「悪いんじゃなくて…意外度100%というか…」
「好きになったものは仕方が無い。」
「まぁ良く思い出してみると結構可愛いし、お似合いだと思うよ。」
「そうか、ありがとう。」

ホントに将大が友達でよかった。

「最後に提案が一つ。」
「何だ?」
「菅谷をイジメから救うんだ。お前の言うことはたぶん皆がきく。そしたら菅谷を姫だとするとお前はナイトだ。護れ。それが彼氏だ。」

俺はフッと鼻で笑うと将大にこう返した。

「当たり前だ。」

「俺は見守るよ。じゃあな。また明日。」
「じゃあな。」

と言い電話を切り、壁にもたれ掛かる。窓から見える星空を見ながら考えた。分かったことは一つ。俺が朝鳥に惚れてる、という事。
明日が正念場だな。と笑い、床に着いた。


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