LESSON FINAL-2
携帯で春香にワン切りをして、しばらく待つと、ドアが開き、春香が出てきた。
「先生…」
春のおぼろ月夜に照らされて、春香の顔がはっきり見える。
「春香……。今日の質問の答えを言うよ。」
「うん…」
「知っての通り、俺は四月から就職するから、今日が最後の家庭教師だった。だから、俺はもう春香の家庭教師とは、言えない。」
「うん…」
「だから先生、て呼ぶのは終わり。」
「え……」
春香の顔がさっと曇り、春香は俯いてしまった。
「春香…俺は『先生』じゃ無くて、一人の男として春香に言いたいことがある。」
「え？」
春香は驚いて顔をあげた。俺は緊張で声が震えるのを抑えつつ、ゆっくり言葉を吐く。
「俺は春香のことが大好きなんだ。春香と、これからもずっと…ずっと仲良くやっていきたい。先生と生徒じゃなくて、ちゃんと、俺と…つきあってくれないか？」
「！…せ…、せん…せぇっ…！」
春香は、俺と春香の間にあった２メートルくらいの距離を一気につめ…俺の胸に飛び込んできた。
俺は春香を抱き止め、頭をしっかり抱きしめる。
俺の胸の中で声をあげて春香は泣き続けた。
……ひとしきり泣いた後、春香は鼻声になりながら、やっと俺の告白に答えを返す。
「うん…春香、先生のカノジョになる……」
「ありがとう。でもな、春香……」
俺は膝を曲げて春香と目線の高さを揃え、笑いながら言った。
「もう先生じゃないんだって。何か他の名前で呼んでくれよ。」
「え〜、でも、なんて呼べばいいの？」
「ん〜、例えば下の名前でもいいし…」
「それは無理だよぉ！8歳年違うんだよ？」
春香はあわてて首をぶんぶん横にふる。
「なるほど…確かにそうか。」
「ちゃんと考えるから、今日までは『先生』て呼ばせて？」
「ん、分かった。いいよ。」
「ありがとぅ、せ・ん・せ・い☆」
言い終わると、春香は俺の顔を両手で挟んで唇を重ねてきた。あまり春香からキスをしてきたことはないので多少面食らったが、すぐに春香の舌に応える。
ちゅ…びちゅ…ちゅ…
小さな舌が一生懸命俺の口の中を這い回る。俺は春香の頭の後ろと背中に手を回し、口付けをしながら
春香を抱きしめた。
「先生…」
唇を離すと、春香は力いっぱい俺に抱きついてきた。
「お家、寄って行って……」
「え？でもお母さんいるんじゃないのか？」
春香はかぶりを振った。
「今日ずっと裁判の資料整理しててむこうの矛盾見つけた、とか言って夕方ごろ出かけちゃったの。お父さんのところに行くって言ってたから…。」
春香の両親が今受け持っている裁判は、今高裁までもつれている。そのため春香の両親も多忙を極めているのだ。
「そっか。お父さんとお母さんも大変だな。春香もそんなだったら寂しいな。」
「ううん、もう慣れちゃったよ！それに、春香には先生がいるから、ね☆」
「そうだな！」
その笑顔は俺が守ってやらなきゃな。これから、ずっと…。
「先生、行こ？」
「ああ。」
春香が俺の手をひく。
家に入ると昼間に来たリビングに通された。昼間は家庭教師として、今は春香の恋人として。
俺はソファに腰掛ける。春香が音楽をかけた後、俺の隣にちょこんと座り、頭を預けてきた。俺が春香の肩を抱き寄せる。
視線が絡み、後はもう、言葉はいらなかった。
口づけ、抱きしめて、そのままソファに押し倒す。ベッドに移動するのももどかしかった。
…早く、一つになりたかった。
競うようにしてお互い服を脱いでいく。瞬く間に二人は生まれたままの姿になった。
互いの存在を確かめるように力一杯抱きしめ合い、何度も唇を奪い合う。
「せんせぃ…」
春香が頬を上気させながら顔をよせ、耳元で囁いた。
「つながろ？」
俺は無言で頷き、春香に自分をあてがい……そのまま春香の中に一気に侵入した。
「ふあぁ…っ…あぅ…あん…せんせぃの…温か〜ぃ…せんせぃ、気持ちいぃよぅ…」
「あぁ…春香の中もとろけてて、気持ちいいよ…」
動かなくても、愛している人とのセックスは、気持ちいいんだ。俺は…春香を愛している。
体を密着させたまま、ゆっくり腰を動かし始めた。
奥まで突き上げる度に春香が俺の胸元で甘い声を上げる。
「春香…好きだよ。」
耳元で囁き、耳を貪り、乳首を撫で、クリ○リスを指でなぶって……思いつく限りすべての手段で春香
を愛撫し続けた。
「はぁ…うぁ…せんせぃ…春香…もぅ…」
「いいよ、春香…」
「ああっ…っうぅ…！」
春香の腰が痙攣し、俺の下で跳ね上がり春香が絶頂を迎えた。
その春香の腰の動きに耐えられず、俺もまた、限界に達する。
「くっ…ぅ！」
直前で引き抜き、まだ息が荒い春香のおなかあたりに放出する。勢いが強く、それは春香の胸あたりま
で飛散した。