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恋愛Messenger
【同性愛♂ 官能小説】

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8月4日(土)-1

あれからシュウさんに犯されることしか頭になかったけれど、やっとその日を迎えた。
公園のトイレ近くは、土曜日の昼間なのに人影はなくて、早めに来た僕は日陰で、どんな風に犯されるのか想像しながら、シュウさんが来るのを待っていた。

シュウさんがやってきた。
服装はいつもよりラフな感じ、でも近づいてきたシュウさんの顔はなんだか元気がなさそうだった。
「こんにちは!」って声をかけたけれど、「あぁ」としか返ってこない。
「すぐ近くだから」と言ってスタスタ歩いていってしまう。
僕は後を追いながら、ウキウキした心が冷えていくのを感じた。
「あの、別に今日じゃなくていいですよ」
気を使ってそう言ったことに何か感じたのか、、
「いや、大丈夫だよ、もうすぐだから」と振り返って、急に穏やかな顔でシュウさんは応えた。

立派なマンションの前に着くと、シュウさんは慣れた手つきでドア前のパネルを操作して、入って行って、僕も遅れないように入った。

部屋に着く前に、シュウさんと話をしたいと思ったけれど、そんな雰囲気ではなくて、エレベーターを使って、シュウさんの部屋の前に着いてしまった。

カギを使ってドアを開けると、「どうぞ」と僕を招き入れてくれた。

通されたのは、リビングキッチンだけれど、物はあまりなくて殺風景な感じがした。
「ひとりで住んでいるんですか?」と聞くと、
「ひとりだよ、今はね」とシュウさんは答えた。

「何か飲むかい?」と言ってくれたので、喉が渇いていた僕は、
「冷たいものがあれば」と言うと、冷えたアイスコーヒーを出してくれた。
やっぱりシュウさんは優しい人だ。

「実は、今日は話をしたくて呼んだんだ。謝らなきゃいけないことがある」
シュウさんはそう切り出して、話し始めた。
恋愛Messengerというアプリを見つけたこと、それを使うことを思いついたこと、そのターゲットに僕を選んだこと、実際に僕に暗示をかけたこと、僕が暗示をかけたこと以外のことに走ってしまって困ったこと、このことを話せば暗示を解くことができるかもしれないと思ったことなど、丁寧に話をしてくれた。
それと、暗示に使ったというスマホを出して、暗示を送ったというメッセージも見せてくれた。
今まで僕が自分で考えてきたと思ってきたことは、シュウさんの暗示に従っただけのことだった。
ショックのあまり気を失いそうだった。

「普通の学生だった君をこんな風にして申し訳なかった。俺のことは忘れて、元の生活に戻ってほしい」と少し声を詰まらせながらシュウさんはそう言った。

「だから、君とはもう会えない」
そう言うと、椅子から立ち上がって、僕に背を向けてしまった。
僕にはそこに壁が立ちはだかってしまったように感じた。


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