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初めて会った場所で
【青春 恋愛小説】

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初めて会った場所で-2

「そんなことされてたんだ!?隼のやつ許さない!!体だけ求めていたなんて!」
昼休み私たちは屋上でお弁当を食べていた。そのときりんちゃんにすべてを話した。彼女は私にとってすべてを話せる唯一の親友だから。
「そーいうやつだって見抜けなかった私が悪いんだよ・・・」
「ゆぅちゃん・・・・」
そう・・・全部私が悪いんだ・・・隼の本当の姿を見破れなかったんだから・・・

「長谷川ぁ〜おっはよ!」
「・・・はよ・・・橋本。今日も元気だなぁ・・・。」
橋本は俺のクラスメイトで女友達の仲では一番仲がいいと思う。本名は忘れた。なんて言ったら橋本に殴られるんだろうな・・・。
「長谷川を朝から見れたからね☆」
「馬鹿言ってんじゃねーよ。こんな男やめとけって。」
「あれ〜??いつもの長谷川じゃないよ〜?昨日なんかあったぁ?」
女って鋭いなぁ・・・。俺は思わず苦笑する。
「・・・まぁなぁ・・・。」
「もしかしてぇ・・・例の美人な彼女と別れちゃった??」
「そぉだよ。まぁ、俺からふったんだけど。」
ゆうはかなり美人だ。たぶんそこらの女じゃ相手にならないほど。テレビに出てる女性タレントよりも可愛いな。
なんてゆうの事を考えていると橋本が含み笑いをしながら肩を叩いてきた。
「とうとう長谷川もあたしの良さに気づいたかぁ!!いいよ☆付き合おう!!」
俺は突然の言葉に思わず目が点になる。こいつ馬鹿かと頭の中で反すうする。
「先走ってるんじゃねーよ。俺お前のこと女として見てねーから。女として見れるのゆうだけだから。」
そう。俺が女として見れるのはゆうだけなんだ。ゆう以外は女じゃない。
「じゃぁ・・・何で別れたの・・・?」
「好きだから・・・愛しすぎてあいつを壊しそうだから・・・だよ」
俺長谷川隼は本気で浅原悠紀を愛してた。いや、愛してる。
高校生らしいデートできなかったけど、学校帰りのデートとかしなかったのは
他の男に見られているゆうを見るのが嫌だったから。
体だけ求めてしまったのは、ゆうのすべてを独り占めしたかったから。
こんな俺かっこ悪くて・・・ゆうを全部俺の物にしたくて・・・こんなんじゃいつかゆうが壊れちゃうから・・・
昨日ゆうに別れを言った。ゆうが今まで付き合っていた男と同じ台詞を吐いて・・・。
でも、別れたほうが辛いなんて思わなかった。朝あいつにおはようのメールをしようとしている自分がいた。
朝、あいつからのメールが来ていないか確認している自分がいた。
俺が望んでやったことなのに・・・俺から言ったことなのに・・・なんで・・・なんでこんなに後悔してるんだろう・・・
「長谷川さぁ。そんなに後悔するならふらなきゃよかったじゃん。」
「けど、このまま付き合ってたら俺ゆうのことすっげ束縛しちゃいそうで怖いんだよ。」
「そっかぁ。ゆうちゃんってそんなに束縛されるの嫌な人だったのぉ?」
「いや・・・、ゆうは何も言ってなかったけど、俺が嫌だから・・・。」
なんだ・・・俺・・・結局ゆうを守るふりして自分まもってただけじゃん・・・。
俺なんでこんな自己中なんだろ・・・やっぱ別れて正解だな。こんな男と付き合ってたらゆう疲れちゃうな・・・

「ゆぅちゃん!今日気晴らしに街のほう行こうよ!いっぱい騒いで隼のことなんて忘れちゃおっ!」
ホームルーム後にりんちゃんに声をかけられる。気を使ってくれてるんだろう。ここはりんちゃんを立てるべきだなぁ
「そぉだね!久々にデートしちゃいますかぁ!」
りんちゃんが安心するようになるべく明るい声で言う。そうでもしてないと心が持たないから・・・。
「あ・・・・・」
思い出した・・・。今から街に行くとなると隼の高校を通らなくてはならない。
わたしの家から街までは一本道で行ける。その一本道上に私の行っている学校と隼が行っている学校と隼の家がある。


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