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わるいの誰
【熟女/人妻 官能小説】

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1-2

次の日の朝食時、テーブルに着くと美幸さんがやたら俺の方を見つめてきた。
その瞳には熱が篭っていて、愛憎と見紛う貫くような眼差しを感じる。
視線を返すと耳まで真っ赤になって俯きながらご飯を食べている。

(あ、あちゃ〜・・昨日の聞かれちゃったかな?)

最近ご無沙汰過ぎたので昨日とうとう強行してしまったが
いざ冷静になって考えるとめちゃくちゃリスキーだったよな。
いつもお喋りでムードメーカーな美幸さんが黙々と朝食をとっていたからか
他のみんなも静かで俺は苦笑を浮かべながらご飯をかき込んだ。

その週から美幸さんはお泊りしに来なくなった。
妻の恭子は寂しがっていたけど別に仲違いした訳ではなく
外では以前通りに行動を共にしているらしい。
俺はというと・・
妻との夫婦生活はまあまあ元に戻ったため、美幸さんにはちょっと申し訳なかったものの
日常を取り戻したおかげで心が晴れやかになった。

それから暫く経ったある日。
寝室のベッドの上で恭子と激しく求めあっていた。
フィニッシュを迎える直前で抜こうとすると恭子が俺に抱きついてきた。

「このまま中に出して!!」
「っ、おい、お前今日は危ない日だろ!?」
「良いのよ!もう一人欲しいから。」
「そういうのはもっと色々計画してから・・うっ!」

図らずも妻の中深くに大量の遺伝子を流し込んでしまった。
夫婦の遺伝子が組み合わさり新しい命が育まれるのは何も問題はないが
お互いそんな予定については話し合わなかったのに突然どうして・・?

「美幸に赤ちゃんが出来たのよ。」
「へぇ」
「せっかくなら下の子同士も同級生が良いじゃない?」

いや、その理屈は分からないけど
それにしても妻恭子の美幸さんに対する執着心みたいなのを感じ
そっちのが心配になった。

「今度は男の子なんだって。」
「あたしも男の子が良いな。」

「うーん、それは神のみぞ知る。」

本当に・・、もし美幸さんが男性だったらこれ寝取られてるんじゃないか?
まるで何でもお姉ちゃんの真似をする幼い妹みたいな妻の発想に若干の不安を覚えたが
そろそろ二人目も悪くない時期なのは確かだし、美幸さんと一緒なら妻もいろいろ安心なんじゃないかと思えたので余り気に留めないことにした。



数か月後、会社へ恭子から妊娠したとの電話があり、早生まれになるけど美幸さんの子と同じ学年になれる見込みがあると嬉しそうに語っていた。
その頃になると恭子の執着心にも慣れてしまい二人目の子供が出来たことを喜びながら
会社を後にした。
名前何にしようかなどと漠然と考えながら家の近くの公園に差し掛かったとき
公園のベンチに座っていた女性が立ち上がりこちらにまっすぐ向かってきた。

「美幸さん?」

その女性はゆったりとした服に包まれ、お腹が前へ大きく膨れ出た美幸さんだった。
久しぶりに顔を合わせた美幸さんはどこか責めるような潤んだ瞳で俺を見つめ
突如キスをしてきた。

「・・っ??」
「んっ、わたし産むことにしたから。」
「へ?」
「パパとママがキスもしてないなんて生まれてくる赤ちゃんが可哀想でしょ。」
「・・?」

予測してない展開に唖然としている俺に構わず
美幸さんは潤んだ瞳から一筋涙を流しながら続ける。

「愛してるって言ってくれたこと忘れないわ。」
「あの・・」
「でもやっぱりわたし家庭を捨てられないし今の生活壊せない。」
「いや・・」
「わたしも貴方のこと良いなって思ってたから嬉しかったし
この子の事も諦められなかったから決心したの。
わたし達もうちょっと早く出会えていたら良かったね。」

そう言うともう一度俺にそっとキスしてそのまま小走りで去ってしまった。
俺は終始ポカーンとしていて・・
いや、それ以上にこの昔のドラマみたいなドロッとした展開に思考が追い付かず
ヨロヨロと家まで空っぽの頭を抱えながら帰り着いたのだった。


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