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露出女子高生 石原サクミ
【痴漢/痴女 官能小説】

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サクミと朔太郎-4

サクミは中学時代まで、正確には、中3の秋まで、
引っ込み思案でおとなしい、その存在さえなかなか気づかれないような、
内気で目立たない、誰からも注目されることのない女の子だった。

クラスの中でも友達は少なく、授業中に発言などしたことも全くなかった。
学校を休んでも、仲の良い2,3人の友達しか気づかないような子どもだった。

そんなサクミに転機が訪れた。
中3の秋の文化祭だった。

サクミの中学校の文化祭は、その街ではかなり有名で、
近隣の中学生はもちろん、小学生や高校生までもが出かけてくるほどだった。

サクミのクラスでは、その年『女らしさ 男らしさ」をクラステーマに掲げ、
展示発表をすることになった。

サクミは来客者に笑顔を振りまく同級生の姿を見ることもなく裏方に徹していた。
しかし、悪意に満ちた友人にステージに引っ張りだされ、
多くの参観者の目の前で、突然、変身メイクを施されるモデルをやらされたのだ。

嫌がるサクミを、クラスメイトは笑いながら椅子に座らせ、メイクを始めた。
いくらメイクを施しても一向にさえないサクミをみんなで笑おうとしたのだった。

ませたクラスメイトにルージュを塗られ、
目元に軽くシャドーを入れられた後、
サクミは鏡に映った自分を顔を恐る恐る見た。
しばらくの沈黙の後、サクミは、
普段は、自身の自信のなさを象徴するように目の部分を覆っていた前髪をアップにし、
長い髪を一本に留めた輪ゴムを外し、軽く髪をとかした後、
おもむろに後ろを振り向いたのだ。

会場は一瞬、静まり返った。
サクミがみんなの笑い声を覚悟した次の瞬間、
会場は大きなどよめきと拍手に包まれた。

観客たちはサクミの変身した姿をカメラに収め、
クラスの展示テーマの意味に納得したような表情で帰っていった。


数日後、振り向いた瞬間の美少女を捉えた一枚の写真が、
学校近くの駅前にある写真館に飾られた。

タイトルは『変身』
そして、撮影者:朔太郎 というプレートが並べて掲示されていた。

クラスメイトが悔しがったのは言うまでもなかった。
その写真は街中の評判となった。
サクミは学校中はもちろん、街中から注目された。

元論、それはほんの一時期のことであり、
いつしか街の誰もがサクミの存在を忘れていった。
しかしそれを機に、サクミは大きな変身を遂げたのだ。

自分の容姿だけでなく、自分の中に隠されていた可能性にも自信をもったのだ。
まさにサクミの変身だった。

サクミは、そのきっかけを与えてくれた「朔太郎」なる撮影者に、
知らず知らずのうちに恋心に似た感情を抱いたのだ。

生まれて初めて自分の魅力を引き出してくれた人。
その人に再び出会えれば、自分はもっと大きく変身することができる。

それはサクミにとっては確信に近いものだった。

様々なことにチャレンジしていくクラスメイトをただ遠くから眺めていただけのサクミ。
しかし彼女はその日を境にいろいろなことにチャレンジするようになった。

やってみたいと思ったことはどんどんやってみた。
興味のないふりをしていた男子との付き合い方も、
言い寄ってくる男たちへの対応も、より積極的になっていったのだ。

サクミは自分の役割を実感した。
自分も、誰かの自信につながりたい。
自分がすることで、考え方や生き方を変えることができる人が一人でもあったなら。
自分が関わることで、自信をもって何かを成し遂げる人が一人でもあったなら。
それがその時からの、サクミの生き方になったのだ。


しかしながら、そのこととサクミの露出癖がどうつながるのかと、
疑問を持つ方もいることだろう。

この際、そのことにも触れておこう。

サクミにとって、露出などという行為は、それまでの自分からは全く想像もつかない、
一番遠いところにあった行為だと言ってもいいだろう。


サクミは、ある日、突然、衝動にかられたのだ。
その、一番遠いところにあるものこそが、自分が乗り越えるべき壁だ、と。
さらに自分を変えていく、つまりは成長させていくためには、
自分と一番遠いところにあるものにチャレンジし、それを乗り越えることだ。

サクミなりの論理であり、信念にも似たものだった。

最初は、自分へのチャレンジだった。
人前に自分を晒す。曝け出す。
チャレンジするごとに、サクミは自信をつけていった。

サクミは露出を通して、自分の、全く新しい可能性に気づくと同時に、
今までには全く感じたことのなかった例えようのない快感を感じたのだ。

サクミの、新しい自身へのチャレンジ、新しい自信へのチャレンジは、
露出という行為によって、さらに花開いていったのだ。



ただ、今のサクミは違う。
電車の座席に深く腰掛けたまま、ぼーっと座っているだけだった。
(朔太郎君のズボンのポケットにこっそりと忍ばせた自分のアドレス。
 果たして、朔太郎君は気づいてくれるだろうか。。。)

中3のあの時以来、自分を変えていくことに対して、
より積極的に挑んできたサクミにとっては、
あの時以前に戻ってしまったような消極的な行動だった。

アドレスを忍ばせること自体がぎりぎりの行動だったのだ。
朔太郎という名前を見た瞬間、明らかにサクミは動揺し、
中3以来築き上げてきた自分を見失ったのだ。

本当なら医務室まで朔太郎に付き添い、彼の回復を待って、
自分の疑問や3年もの間、抱いてきた思いをぶつけていただろう。

しかし、この男性が自分が探し求めていた朔太郎本人なのかもしれないと思った瞬間、
サクミには、アドレスと短いメッセージをしたためた紙切れを一枚、
彼のズボンのポケットに忍び込ませることが精一杯だったのだ。


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