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モデロイド
【調教 官能小説】

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「プロローグ」-1

「プロローグ」



深夜の新宿駅
誠は16番ホームで総武線の最終電車を待っていた

日曜日ということもあって人影のまばらなホームでスマートフォンをいじりながらその場にしゃがみこんでいた

普段は滅多な事では飲酒をしない誠だが 今夜は友人との付き合いもあって少しだけ酔っていたのだった
ほろ酔い気分で眠気がさしてきていた

やがて電車が到着し 乗り込むと電車の中は比較的に空いていた

誠は端の席に やや寄りかかる様に座ると 向かい側の席の女と目が合った
青い髪をしたショートカットの若い女だった
女は誠と目が合うと まるで知り合いに出くわしたかのような表情をした

時間にして約1秒
二人は見つめ合っていた

(前に会った事でもあったっけかな?)
誠は記憶をたどった
しかし 会った覚えは無かった

(美人という訳では無いけど可愛いな…)
誠は向かい側の青い髪の女を二度見してしまっていた

青い髪の女は まだ誠の事を見つめていた

誠は 気まずくなりスマートフォンをいじりだした
10分ほどすると眠気がさしてきた
そのうちに 壁際に寄りかかり眼をつむって眠ってしまっていた

青い髪の女は自分のスマートフォンをいじりながら誠の事をチラチラと観察している様子だった

誠はしばらくの間 熟睡していた
睫毛の長い誠の寝顔は服装さえ違えば女と見間違える容姿だった

青い髪の女は スマートフォンをいじるのを止めて 誠の寝顔を見つめていた

誠は 電車の停車する振動で眼を覚ますと我に帰った
慌てて窓を振り替えると
吉祥寺駅に到着していた

(ヤバい…)
慌てて立ち上がると扉に向かって走った
閉まる直前に誠はホームに降りたった

扉が閉まり電車がホームから走り去って行く

誠が下車した電車に残った青い髪の女は その一部始終を見ていた
誠の座っていた座席にはスマートフォンが落ちていた

女は立ち上がると向かい側の席に移動した
誠のスマートフォンは女の体の影に隠れた



誠は改札機の前に来るとスマートフォンを探した
(あれ?もしかして電車の中に忘れたのかな?)
いくら探してもスマートフォンは見つからなかった

(ヤっバい)
誠は慌てた

(あの画像を誰かに見られたら…)
誠は公衆電話を探すと自分の携帯電話の番号を呼び出した
呼び出し音は鳴るのだが繋がる様子は無い

(どうしよう…)

駅員に訪ねると調べてはくれたが すぐにはどうにもならない と説明された後に忘れ物取扱所の連絡先を伝えられた

(セキュリティアプリでロックをかけてない画像が残っていたはずだよな…)
誠は帰路につきながらもスマートフォンの事が心配でならなかった

(画面のロックを めんどくさがらずに設定しておくべきだった…)
いろいろな後悔をしながら
歩き続けた

自宅に着く前に公衆電話に もう一度立ち寄った
ダイヤルすると呼び出し音が鳴った
3回程呼び出し音が鳴った時に
ガチャッと電話が繋がる音がした
慌てて話かけてみる
「もしもし」
誠は 繰り返した
「もしもし」
返事が無い

数秒の沈黙の後に囁くような声で
「もしもし」
と返答があった

女の声だった

誠は少しだけ安堵した
そして ややうわずった声で
「あ あの…携帯電話…電車に忘れちゃって…」
びくびくしながら相手の様子を伺った

「アタシが持ってます」
女はゆっくりと囁いた

一瞬の間が空いた後に
再び女は囁いた

「Mなんですか?」

その一言で誠は状況を理解した

(見られた…)
返答に戸惑っていると女は続けた

「画像はコピーさせてもらったよ」

「ゆっくり観賞させてもらうね」

捕らえた獲物を弄ぶような囁きが響く

誠は戸惑いながら返答した
「あ…あの…返して貰えませんか?」

数秒の沈黙の後に女は囁く
「取りにおいでよ…」

そして命令する口調で
「アタシの所に取りに来るのよ…」

誠は従うしかなかった
「はい…わかりました」

女は満足した様子の声で囁く
「色々聞いてみたいこともあるのよ…マコに…」

誠はドキッとした
(何でボクの名前を…もしかして動画も見られた…)

それから先の会話は上の空で聞いていた
女の言う住所をメモすると
電話は一方的に切られた

(まずい…画像だけじゃなく動画まで見られたとしたら…)
誠は約束した次の日曜日の事を考えていた
想像もできなかった事態だった
まさかスマートフォンのデータを他人に見られるとは思っていなかったのだ
セキュリティアプリを使って画像も動画もロックしていたのだが 几帳面な性格の誠はデータを整理してからロックをかけていた
その為 未整理のデータにはロックが かかっていなかった
もし自分以外の人がスマートフォンを操作すればロックのかかっていないデータは閲覧できてしまうのだ
そういった事態を想定して画面ロックをかけてはいたのだが 日々の操作の煩わしさから解除していたのだった

後悔しても遅かった
誠のスマートフォンは見ず知らずの女の手元にありデータを見られてしまった
しかもデータをコピーしたと言っている

逃げ道は無かった
女に従うしか無かった

(よりによって女の人に あの画像を見られるなんて…)
誠は 羞恥心が募ってきた
自分では気がついていないうちに欲情していた
カウパー液が尿道を通って沸き上がってくる

誠は 自分の下着が濡れてくるのを感じていた



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