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私の彼の青い傘
【大人 恋愛小説】

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俺の彼女の黒い傘-2

−−−−翌日−−−−
「ふぁ…って2時かーい!!」
俺も年とったのか…と思いつつ、コーヒーを飲む。

ピンポーン
玄関のベルが鳴る。誰だ?と思いつつドアを開ける。
「どちら様っすか〜?……うぉ。」
「来ちゃった。まずかった?」
「いいや?全然OKだよ。」
むしろ会いたくて仕方無かった。なんてことは言わずに、招き入れた。
「よかった。」
微笑みながらそう言う彼女は可愛いすぎる。そして俺は、彼女の話を聞く。そんな日が一月余り続いた。
そしていつしか、俺と小夜は付き合い始めていた。
どうしてそうなったかは分からない。ただ、気が付けばお互いがいなくてはダメな状態になっていた。正直、幸せでしょうがない。


「じゃぁ今日も行きますか〜。」
「行きますか〜。」
今日は雨が降っている。俺は5年前くらいから、雨の日は散歩に出る。という習慣がある。理由は心が洗われるから♪
彼女もそれが嬉しいらしい。なんでかは教えてくれない。

「はい、傘。」
俺はあの時の黒い傘を渡す。今考えてみたら黒い傘を渡してよかったと思ってる。彼女の白い肌をより強調してくれるからだ。
「ありがと。」

そうして彼女と手を繋ぐ。彼女の手は非常に冷たい。例えて言うなら…雪女と手を繋いでいる感じだろうか。世界で1番愛してる雪女だな。

「どうしたの?」
そんなことを考えていたら彼女が心配そうに見つめてきた。
「うん?なんでもないよ♪」
他愛もない会話をしながら手を繋ぎ、傘をさし、並んで歩く。
彼女が手を握る手を強くする。俺もそれに応える。彼女も俺も、この瞬間が1番幸せを感じられる。


そんな時、ふと不安になった。
小夜が俺から離れたら俺はどうする?きっと立ち直れなくなるだろう。生きていけない−とまではいかないが、引きこもりになるぐらいショックを受けると思う。無論、俺は離れる気はない。今も、これからも。

「小夜。」
「何?きょういち…んむっ」
キスをした。
一瞬か、はたまた数十分か。
「どうしたの恭一?」
「俺から…離れないでくれるよな?」
「当たり前でしょ。一緒よ。ずっと。」
「そっか…。ありがとう。」


幸せを噛み締める。絶対に彼女を悲しませない。そんな決意を胸に、歩き出す。


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