投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

妻を他人に
【熟女/人妻 官能小説】

妻を他人にの最初へ 妻を他人に 150 妻を他人に 152 妻を他人にの最後へ

お持ち帰りされる新人OL (1) 清く正しく美しく-2

「それでどうだったのさ」
「そうねー。三対三だったんだけど、みんな素敵な人たちだったよ」
「やっぱり! なんか悔しいなぁ。たしか真由ちゃんの旦那さんはそこで知り合った人だよね」
「そうそう、華子も別れたけど彼氏作ってた。結構いい人だったけどね」
「ふむふむなるほど。して、肝心のゆきちゃんは……!?」

興味津々の顔で食いついてくる夫。
どこまで言えるだろうか。
ゆきは合コンで出会った男と過ごした日々を思い出す。
顔もキャラもZに似ていたことくらいなら言ってもいいだろう。実際ゆきはZとの付き合いの中でよくあの男のことを思い出す。私って実はチャラい男の人にホイホイついていく尻の軽い女なのかなと不安になったりもした。

当時Fとの関係が行き詰まり精神的に不安定な時期だったとか、かすかに思いを寄せるOが――ゆきの勘違いだったが――ぜんぜん振り向いてくれないとか、彼女なりに事情はある。夫と付き合う前のことで、とやかく言われる筋合いの話でもない。

「でも、さすがに全ては話せないな」とゆきは思った。
男は外資系企業のエリートで名前はGといった。この男にゆきはお持ち帰りされ肉体関係を持つ。そしてFとの交際を継続しながら、以降二ヶ月以上に渡り呼び出されてはセックスの相手を務めるセックスフレンドとして、Gに飼われていたのだ。



入社一年目の十一月上旬。

クリスマスを来月に控えたこの時期、いわゆる「顔面偏差値」の高さで有名なA社の女子社員たちの元には、名だたる有名企業男子からの合コンオファーが殺到していた。社内のそこかしこで合コン情報やら浮ついた噂話が飛び交うのは、毎年恒例の社内風景である。

そんな下世話な話題に慣れっこの社内も今週は少しざわついていた。美人ぞろいのA社でも清楚系正統派美女として入社以来何かと注目を浴びていた「ゆきちゃん」が、初めて合コンに参加するというのだ。
「彼氏と別れたのかな?」「まだらしいよ」「じゃあ遊ぶ男探し?」「まさか」「見た目通り真面目な子だよ」「今までも断ってるし」「じゃあなんで?」「俺にもチャンスあるかな?」

話は一週間前。最近では周りもゆきのスタンスを理解し誘うこともなかったのだが、その日はめずらしく同期の華子と真由が声をかけてきた。
合コンに参加予定だった一人が急遽キャンセルとなったらしい。相手は外資系金融機関の若手エリートで、普通ならしっぽを振って参加するほどの優良案件なのだが、お硬いゆきの説得にはもう少し言葉を要した。二人は、大学の先輩つながりでどうしても顔は潰せない、恩を売っておけば今後もまたいい男を紹介してもらえるからと力説し「私たちの恋の応援だと思って参加して! お願い!」と頼み込んだ。

合コンなど自分には関係ないことと思っていたゆきだが、友人の助けになるならと快く参加を承諾する。
「座ってニコニコしてるだけでいいから!」「むしろゆきはそれ以上のことはしないで!」
もとより人数合わせを承知の上で邪魔する気のないゆきは笑って友人たちのやり取りを見ている。
「そうそう、そうやって黙ってニコニコ笑顔ね」「でもこれだけですでに可愛くない?」「たしかに! じゃあもう笑顔も禁止」
「えー? こう?」ムムっとまじめな顔をしてみせるゆき。
「あーーーだめ可愛い! 美しい上に知的な感じが出ちゃった」「憂いがあって守ってあげたくなってしまっている」「ちょっと二人とも。私そんな気ないから大丈夫だよ。二人のこといっぱい褒めて持ち上げてあげるから!」「……」「……」白い目でゆきを見つめる友人二人。
「でたーー! 協力的と見せかけて全部持っていく、女に嫌われる女!」「えーなになにどういうこと? 私変なこといった?」「あんた、そんなだから大学時代孤立すんのよ」「あーひどい! 真剣に悩んでたんだよ!」「さすが女子アナ」「女子アナって言わないで! しかも孤立は言い過ぎだし! 友達もいたよ!」「男ころがし心得すぎ」「ねぇ人の話聞いてる?!」『ゆきさん素敵です。顔だけでなく心も美しい!』男子の声色の真似をはじめた二人。『清く正しく美しい女性だ、あなたは!』『え?……そ、そんなことないですぅぅぅ』「ちょっと語尾伸ばさないで!」

有望な合コンを前にしてテンションが上がる二人。
華子と真由も一般的な基準ではかなりの美人といえる顔立ちをしているが、それでもゆきが行けば霞んでしまうのは想像がつく。しかし二人はそれでよいと考えていた。実は今回の合コンは、「人数合わせ」というのは誘う方便で、Fとの関係でときおり悩みを打ち明けることのあったゆきのために、二人が企画したものなのだ。
出会いがあって新しい恋が始まればいいし、気晴らしになることでFとの関係が改善してもまたよし。ゆきへの友情と思いやり、もちろんおせっかいと野次馬根性もあるが、とにかくそういうきっかけで始まった企画だった。

もうひとつ。
最近なにやらゆきといい雰囲気だともっぱらの噂のOを焦らせて、行動を促すという裏の目的もあった。
「ゆきとOのツーショットウォッチャー」を自負している彼女らも、さすがに最近イライラしてきたのだ――「にしても、あいつ奥手すぎね? はやく奪っちゃえばいいのに」「女慣れしてなさそうだからねーOくん」「でも残業中にショートケーキあーんしてちちくりあってんだよ?」「見たことあるー! もう残業とかいいからホテル行け! 今すぐに!って思った!」「仕事してる場合じゃないよね」「ゆきはゆきでFくんがどうのこうの、価値観がどうのこうの言ってうじうじしてるし」「合コンで新キャラ登場したらどうすんだろ?」「外資系でしょ? 絶対ガツガツ来るよ」「あっという間にさらわれたりして」「そうなったらOくん目も当てられないなー」「私たちの親心も知らずに」「でもゆきにはそういう引っ張ってくれる男の人があってるのかも」「Oくんには悪いけどそうなのかも」


妻を他人にの最初へ 妻を他人に 150 妻を他人に 152 妻を他人にの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前