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最後の、最高の学園祭
【学園物 官能小説】

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半分、青い 春-1

松たか代が去った教室では、3−C男子が集まり、
話をしていた。

「でも、正直、驚いたよな。」
「ああ、まさか、こんな展開になるとは、な。」
「思ってもみなかったよな。」
「けど、あの松先生って、相当の。。」
「ああ、オレも、そう思う。」
「オレ、ションベン,ちびったもん。」

学級委員の長野の机の周りには女子が集まっている。
「でも、まさか、愛依があんなこと、言うなんて。」
「正直、驚いた。」
「うん。普段、何も言わないから、何にも考えていないかと思ってた。」
「でも、それにしてもさ。」
「うん、松先生。」
「まさか、ねえ。」
「知らなかったなあ。まさか、あんな、、」
「わたしも、流星じゃないけど、チビりそうだった。」
「わたしはなんだか、キュンとしちゃった。」「え〜?まさかそっちもあったりして。」
「うそー、マジで?」

「ガールズトークの最中、よろしいですか?」
「ああ、ごめん。男子、まとまったんだ。」
「ああ。意外にあっさりな。女子は?」
「女子も決まった。」
「なんだよ。だったら、早く言えよ〜。」
「だって、男子、盛り上がってたみたいだったからさ。」
「ま、確かに。」
「で、どうするよ。」
「そっちは?」
「そっちこそ、どうなのよ。」
「なんだよ。女子から先に言えよ。」
「そうだそうだ、レディーファーストだ。」
「こんなときだけ、言うんだ〜。」
「いい加減にしろよ、テメエラ。どっちでもいいじゃねえか。早く決めて、早く先に進む
 ところだろ、ここは。」
「ジュンコが復活した!」
「早くしねえと、ケツの穴にバット、ねじ込むぞ!」
(良さそう。。。)(経験済みデース)

「じゃあ、俺たちから言う。俺らは、委員長の提案に、賛成、だ。」
「そう。賛成に決まったんだ…」
「よく、決心できたじゃん。この短い時間で。」
「ああ、だいぶ、勇気がいったけどな。で、女子は?」

「女子の結論は…」
「委員長の出した結論には、絶対に反対…」
男子が、全員、うなだれた。
「し・な・い。これからも。」
「なんだよ、脅かしやがって。」
「それほど固い決心ってこと。」
「そう。そして、それほど強い絆で結ばれたの。あたしたち女子は。」
「なんだよ、俺たちも入れろよ、その強い絆ってやつによ。」
「それは、今後のあなたたち次第でしょ。」
「そうよ。委員長の結論も、そういう意味じゃん。」
「エッ?そうなのか?」

「その前に、お願いだから、その委員長、って言う呼び方、止めてください。
 愛依って、名前で、呼んでほしいです。」
ずっと黙っていた愛依だった。

「わかったぜ、愛依。」
「じゃあ、ホントに、みんな、いいのね?」
「ああ、委んちょ、、。愛依の出した結論は、俺たちの総意だ。」

「わかった。じゃあ行ってくる。松先生のところ。」

愛依が教室を出ると将暉がついてきた。
「ど、どうしたの?」
「ボディーガードだよ、ボディーガード。」
将暉はクラスのメンバーにも聞こえるような声で言った。
「職員室に行くのに、必要、ないでしょ。」
愛依は戸惑いを隠せないまま、相変わらずの声で呟いた。
「嘘だよ、嘘。松先生に敬意を表しにさ。さ、行こ行こ。」
将暉はさりげなく愛依の手を取って、歩き出した。
「あ、ちょ、と、待ってよ。。」

「失礼します。」
職員室のドアの前に立ち、愛依がドアを開けた。
職員室中の目が愛依に注がれた。
愛依が来るのを待ちわびていた松先生が立ち上がった。
「長野さん。待っていました。で、どうなりましたか?」

松先生は愛依の近くには来ず、自席に座ったまま問いかけた。
(そうか。職員室の先生方にも、聞かせようっていうことだ。)
愛依は目を閉じ、息を目いっぱい吐き出した。
そして一気に息を吸い込むと、目を大きく開いて、言った。
「3年C組、学園祭へのクラス参加、全員一致で決定しました。」

職員室中の教師たちがどよめいた。
≪え〜。嘘だろ〜。≫≪全員一致?まさか、あの連中が。≫
愛依はもう一度息をしっかりと吸って、付け加えた。
「内容については。。」
そこまで言いかけると、愛依の言葉を遮るように松先生が立ち上がり、、
職員室内の教師に話しかけた。

松先生の顔に、メガネはなかった。
(マジだ。)
愛依と菅田は思った。

「先生方。聞いていただけましたでしょうか。
 3年C組、学園祭にクラス参加を希望する、と言うことです。
 担任である大泉田先生は育休中ですので、
 副担任のわたくし、松たか代が、全責任を負う、と言う形で、
 参加を認めようと思っています。先生方、校長先生、異論はありませんね。」

  ≪あのおとなしい、何もできない、初任の、無口の、、、≫
そういった空気が流れる中、松が再び問いかけた。
「3年C組の学園祭クラス参加、ご異議ありませんね?ありがとうございました。」
そう言って、松は座った。
「松先生。」
愛依が入り口のところから声をかけた。
「長野さん。先生方、皆さん、認めてくださったわ。校長先生も。
 あとは、さっきあなたが提案してくれたような方法で進めればいいわ。」

廊下で聞いていた菅田がドアから顔を出し、怒鳴った。
「松センセイ〜イ。俺たち3年C組〜、力を合わせて頑張りま〜す。」
菅田は松先生をじっと見つめ、全職員に聞こえるような声で付け加えた。
「松先生。俺たち、先生を信じて、何処までも付いていきますから。
 よろしくお願いします。」
深々と一礼した菅田に合わせ、慌てて、愛依もそれに倣った。

「わたしもあなたたちのことを信じています。最後まで頑張りましょ。」

長野と菅田の後について、松も職員室をあとにした。
職員室はしばらく静まり返っていた。


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