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[有害図書]
【鬼畜 官能小説】

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[有害図書・後編]-4


(……尚人さん…ッ!)


頭のおかしな犯罪集団に囚われた愛が縋れる存在は、やはり尚人しかいなかった。
大人に引けをとらない体格に優しくて頼もしいスポーツマン……彼がこの場に現れたなら、状況の逆転は約束されたも同然である……それが愛の願望などではない事は、犯罪者達の締まりのない体つきからして明らかだ……。


「あ、あなた達なんて尚人さんが来たらボコボコなんだからねッ!私を傷つけるヤツはブッ飛ばすって!みんなやっつけちゃうって!!」


今日の昼休みに言ってくれた力強い言葉を愛は叫んだ。
それは尚人に対する絶対的な信頼と、この場に居ない者に頼るしかない絶望を表していた。


「う、腕を離しなさいよッ!このままじゃただで済まないんだからあッ!!」


本当にそうなって欲しい……万感の思いを叫んだ愛の瞳は光の粒を散らし、表情筋は豊麗線をクッキリと刻んだ泣き顔を作り出す……威圧してるのか命乞いをしてるのか判らない顔の直前に、畳み掛けるように淫靡に過ぎる誌面が突きつけられる……。


「ひい…ッ!?」


目元を黒い線で隠された茶髪の女性が、真っ黒に塗り潰された〈棒〉を咥えている。
その棒の両脇に映っているのが男性の太腿なのは直ぐに解ったし、ならばアレ≠ヘ……?

眉間に皺を寄せ、唇を尖らせて頬を窄めた顔は不細工の一言であり、その様は人間というよりは獣により近く見えた。

はっきり言えば〈エロ〉ではなく、ただの《不潔》でしかない。
言葉でしか知らなかったフェラチオを見せられたショックに愛は息を飲み、思わず顔を背けようとしたのだが、前頭部と側頭部に走る激痛に妨げられて誌面に向き直るしかなかった。


『昨日やったコトってのは、このフェラチオのコトかな?』

「いぎぎッ!誰がこんな…い…痛いぃッ!!」

『じゃあ下の写真の浣腸プレイだったのか?いきなりこんなハードなプレイを楽しんだのかい?』


写真の撮り方やあまり美人ではない被写体を見れば、これらは素人の投稿写真なのだろう。
こんな写真を撮り、それを不特定多数が見るであろう雑誌に投稿して載せて貰おうという神経が理解出来ず、しかも、その何れもが汚らしい写真であるのが信じられない。

口から白濁した液体を垂らし、野原で糞尿を漏らしてピースサインを向ける……性の知識に乏しいウブな少女≠ゥらみれば、何れも此処に居る男達にも引けを取らない異常者ばかりである。


『今ごろ亜季ちゃんもこんなコトしてるんじゃない?美味しいチンポをしゃぶらせて貰って、犬みたいに尻尾振って悦んでるんだろうなあ〜?』

『間違いないね。アイツら何人も拉致ってる常習犯らしいし。きっと上手い具合に亜季ちゃんのヤル気≠引き出して……イヒ!羨ましいなあ』

「ッ……!!」


まだまだ甘えっ子の部分が抜けてない亜季が、一体どれ程の恐怖を感じ、そして泣いているのかを考えるだけで胸が痛くて息も苦しくなる。

普通の人間ならば哀れみを感じこそすれ、そこに性的な興奮を感じるとは正真正銘の《変態》である。
愛は頭皮に走る激痛に構わず男達の顔を睨んでやるも、その表情は激情より悲哀の方が色濃かった。


『なんだい?「亜季がそんなコトするわけない」って言いたげな顔してぇ……ほら、ここに投稿者のコメントが載ってるよ?『妻はフェラチオが大好きで毎晩しゃぶってきます。疲れて寝ててもやめてくれません。助けてください』……女ってのはね、チンポが大好物な生き物なんですよぉ』

『コッチなんてもっとハードだよ?『彼女を調教しています。どこで漏らしてもいいように、山中で浣腸プレイ。野グソが気持ち良いらしく何度も強請られました』だってさ?ホント女の子って、男よりドギツいコトが大好きだよねえ〜』

「そッそんな変な雑誌に書いてるコトなんてデタラメに……いやあぁッ!?」


いきなり腰を引っ張られたと感じた瞬間、スカートはストンと膝まで落ちた……愛は驚きの声をあげて座り込み、どうにか尻だけでも隠そうとしたが、それで何か事態が好転したという訳でもない。


『だから暴れたら駄目だって。埃はカメラの天敵って、さっき言ったでしょう?』

「な…!?何よそれ…ッ!?ちょっとやめてッやめてえッ!!」


男が段ボール箱の中から取り出したのは、麻縄の束だった。
両腕を極めている男は二人、そして残っている男も二人……一度はしゃがみ込んだ愛が再び立ち上がり、どうにか麻縄から逃げようと足掻いてみるが、両側から捻られた腕は如何ともしがたい……。


「しッ…縛るとか変態…ッ!!変態ぃッ!!やめてよバカあぁッ!?」

『思った以上に縄が似合う女の子だなあ……ウフフフッ…皆さんでこの元気な脚を掴まえててくださいよぉ』


あっという間に両腕は後ろに回され、縄は上半身の自由を奪い取る。
そして埃塗れの床に倒された愛の両脚には、三人の男達が掴みかかった。


「このぉッ!!い、いい加減にしてよぉッ!?んぎ!離し…ッ…!!」

『ヒッヒヒ!見てくださいよ、この脚の動き。ピョンピョンってバッタみたいに蹴ってきますよ?』

『オジサンの顔はココですよ?ちゃんと狙って蹴ってごらんよぉ。ヒヘヘへ!あ〜楽しいなあ〜』


左脚に一人、そして利き脚である右脚には二人……しっかりと曲げられた脚はストッキングごと閂縛りにされ、そして左脚までも麻縄に絡まれる……。


「な、尚人…ッ!?嫌あぁぁあッ!!」





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