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悠子
【その他 官能小説】

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悠子-20

 「生唾もんのケツってどんなのですか?」
 「こう、こんもりしてて割れ目がくっきりしてる黒人みたいなケツだな」
 「奥さんもそうだったんですか?」
 「そうだった」
 「タイ人は?」
 「あれは女房よりどこもかしこも一回り大きかったけど形状は同じだな」
 「マスターは徹底的に外見で女性を選ぶんですね」
 「そうでも無いな。おっぱいがデカイけどケツが貧弱だから総合的に見て厭だなとか、そんな分析的なこと考えないさ。おっぱい見てオッと思えば他の所は目に入らなくなっちゃうもんだし」
 「でもお尻見てオッっと思ってもおっぱいが貧弱ならナアーンダって覚めちゃうんでしょ?」
 「そうだな。やっぱりおっぱいは男にとって最重点項目だからな」
 「セックスが上手いとか感じるとかっていうのは重点項目じゃ無いんですか?」
 「馬鹿。セックスが上手いだの感じるだのなんて見たって分からないじゃないか」
 「でも、やってみたら下手だったから覚めちゃったとか、あるじゃないですか」
 「君はそういう経験があるの? やってみたらチンポが小さくて物足りないから別れようとか」
 「そんな経験ありません」
 「だって今そういうことがあるじゃないですかって言ったから」
 「そういうことがありそうじゃないですかっていう意味です」
 「ああ。やっぱりチンポが小さいと物足りないんだろうなあ」
 「厭だ。今私はマスターの女性観を聞いているんです。女がチンポをどう思うかなんてどうでもいいんです」
 「どうでもいいということは無いだろう。大事なものだよ、チンポは」
 「それは分かってます。でも大きさなんてどうでもいいんです。要は愛情だから」
 「愛情ねえ。愛情は大切だけどチンポの代わりにはならんだろう」
 「分かってます、そんなこと。今はマスターのこと聞いてるんですよ」
 「僕のチンポ?」
 「馬鹿。誰がマスターのチンポのこと聞いてるんですか」
 「それで僕の何を聞きたいの?」
 「だからマスターは女性の内面的なって言うか性格的な可愛らしさに惚れてその人を好きになるっていうことは無いんですか?」
 「それは勿論あるさ。あるけどそれは入り口にはならないんだ。だってまず外見を見て好きになって、それで付き合いが始まって内面的な良さに気付いてますます好きになるっていうのが物事の順序だろ? 外見に惹かれて好きにならないとその人の内面的良さなんて気付く機会が来ないじゃないか」
 「そうですか。でも仕事でしょっちゅう会ってるとか学校の同級生で良く知ってるとか、いろいろ知り合う機会ってあるじゃないですか」
 「そんなの表面的付き合いで内面的良さなんか分かるもんか」
 「そうですかぁ?」
 「あのね。君は僕が女性の外見に惹かれると言うと何か馬鹿にしてるようだけども、それは正しくないんだよ。ライオンのタテガミとか鶏のトサカとかあるいは昆虫でもそうだけど、何か目立つ物、派手な物、美しい物っていうのはみんな異性の目を惹きつける為にあるんだ。神様は全ての生き物をそういう風に作ったんだ。だから男が女のおっぱいやケツに惹かれるのはとても自然なことなんだよ」
 「あのお、マスターは女性の顔に惹かれるっていうことは無いんですか?」
 「それはあるさ。顔は看板だもの。誰でもまず看板を見るんだ。看板は1番目立つからね。だけど看板だけ見て買い物する人はいないだろ? 看板見て良さそうな店だなって思ってもちょっと店の中覗いて見てなあーんだ、いいのは看板だけかと思えば店の中に入って行かないだろ?」
 「やっぱり最重点項目を確認してから買い物する訳ですね」
 「そうそう」
 「はーあ」
 「何それ?」
 「ため息」
 「若いのにため息なんかつくなよ」
 「マスターと話してるとため息が出ちゃう」
 「それじゃ黙ってお仕事しましょう」
 「お仕事って言ったってお客さんが来るまでは何も出来ないじゃ無いの」
 「ほら、だから来ただろ。いらっしゃいませ」
 「いらっしゃいませー」



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