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Queen Celes
【二次創作 官能小説】

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Requiem〜後編〜-10

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────墓参りを終えてセリスが宿屋に戻った時、太陽が西の空に今まさに沈もうかとしていた。

セッツァーはまだ墓参りの途上なのか、宿屋に姿はなかった。





セリスは一旦部屋に戻って泊まる為の準備をした後、宿屋の庭先に降りてから身体を動かし汗を流す。

波うつ金髪を頭の上でひと括りし、

腰に結わえてあった剣を手にするや、
思うがままの自由な動きで空を切る。


型すらない自由な剣舞に没頭し汗をかくだけでも、
無為に時間が流れるのを実感することなく気をまぎらわすことができた。





───ヒュヒュッ、ヒュヒュン・・・ヒュヒュン



「・・・・・・」



無言のまま一心不乱に剣を振るっていても、

この時セリスの脳裏を占めていたのは、セッツァーの帰来だった。




(・・・・・私ったら、何てこと。エドガーや他の男達がいないからって・・・)



いや寧ろ、明日からは“古い仲間同士”という関係に戻らざるを得ないからこそ、


セリスにとっては、この瞬間だけ“世界唯一の男”になったセッツァー。

セリス自身様々な男と関係を持ってしまった経験もあり、

薄々気づいていた彼に対する想いが現実となり“一線”を超えてから、

もう口では拒みつつも結局彼女自身の本能と肉体が彼を受け入れ求めあい、甘い声を上げてしまうことになるのだと。




(ごめんなさい、エドガー・・・そしてレイチェルさん、ダリルさん──────)








―――パチパチパチ・・・



「すごいなセリス、素晴らしい!鍛えられた肉体あってのことだな!!」




セリスの物思いと剣舞も、気づかぬうちに戻ってきていたセッツァーの拍手と感嘆の声で漸く終わった。


そしてセリス自身意識していなかったのだが、

汗をぬぐいながらセッツァーに見せた彼女の表情には、
ダリルの墓参りを終えて一区切りをつけたセッツァーの胸をときめかせるに十分な上気した頬と柔らかい微笑みが浮かんでいたのである───────




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