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メリッサ
【その他 官能小説】

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メリッサ-23

 「貴方は日本人に好かれる必要はありません」
 「何で?」
 「既に私に好かれているじゃないですか」
 「誰にでも好かれる人間になりなさいと死んだ婆ちゃんが言っていた」
 「それは性格のことですよ」
 「そうか? 死んだ人を起こして確認する訳にいかないから、それは永遠の謎だな」
 「貴方は減らず口です」
 「僕は弁護士を目指しているのだから口で負ける訳にはいかないんだ」
 「貴方は弁護士になっても無意味です」
 「どうして?」
 「弁護士になるならアメリカの大学に行きなさい」
 「何で?」
 「折角日本で弁護士になっても無駄になるからです」
 「何で?」
 「日本で弁護士になってもアメリカで仕事は出来ないでしょう?」
 「アメリカで仕事なんかしないもの」
 「私に養ってもらいたいのですか?」
 「え? 何のこと? 話が見えないな」
 「話は目に見えるものではありません」
 「理解できないという意味だよ」
 「いいから、それを食べなさい」
 「もう食べた」
 「まだ半分残っています」
 「昼から肉なんか食えないよ。腹が受け付けないんだ」
 「駄目ですね。それなら私が食べます」
 「私に養って貰いたいのかとはどういう意味なんだ?」
 「だって貴方が働かないなら私が働いて貴方に食べさせることになるでしょう」
 「それはそうだな。何? ちょっと待てよ」
 「野菜くらいは全部食べなさい」
 「うん。あの、僕を食べさせるとはどういう意味なのかな」
 「口に食べ物が入っている時に喋ってはいけません」
 「お袋みたいなことを言うなよ。同い年なんだろ」
 「私は貴方より年上です」
 「え? 1年生じゃ無かったのか」
 「私は大学に入る前に語学学校に1年通いました」
 「なるほど。すると1つ年上なんだな」
 「その前にアメリカで1年働いていました」
 「すると2つ上か」
 「働く前に1年間結婚していました」
 「その前は何をしていたんだ」
 「その前はハイスクールです」
 「そうか。その前が永遠に続いて凄い婆さんになるんじゃないかと思った」
 「私は貴方より3つ年上なのです」
 「そうか。それでおっぱいが大きいんだ」
 「それは関係ありません。おっぱいはハイスクールの時から大きかったです」
 「そうか。それで直ぐ結婚したんだな」
 「結婚とおっぱいも関係ありません」
 「そんなことは無いだろう。おっぱいが無かったら誰も結婚しようとは言わないだろう」
 「ちょっと真面目になりなさい」
 「はいはい。それで仕事は何をしていたの?」
 「トップレス・バーでバニーガールをしていました」
 「トップレス・バーでバニーガール?」
 「はい」
 「やっぱりそのデカパイで稼いでいたのか」
 「違います。バニーガールはトップレスにはなりません」
 「ほーう。それだけのおっぱい持ってて勿体ない」
 「貴方は私がそういう所で働いたことがあっても気にはしませんか」
 「職業に貴賤は無いからな」
 「やっぱり私が選んだ男ですね」
 「いやいや。え? 選んだってどういう意味」
 「選んだとは沢山の中から1つを取ることです」
 「なるほど。でもたまたま間違えてルームメイトになっただけじゃないか」
 「選んだのはその後です」
 「そうか。いい思い出になるだろう。アメリカに帰ったら日本のウタマロと付き合っていたと自慢するといい」
 「勿論です。自慢出来ないような人とは結婚しません」
 「そうだな。何?」
 「ご飯も全部食べなさい」
 「うん。あの、今結婚って言っただろ」
 「はい、言いました」
 「それは誰と結婚するということなんだ?」
 「貴方です」
 「僕と?」
 「はい」
 「メリッサが?」
 「はい」
 「ステーキ食ってる時に結婚の話なんかするなよ」


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