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キョウゴ
【その他 官能小説】

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キョウゴ-1

「宿直は退屈そうですね、恭吾さん。お邪魔しますよ。」
【捜査第一課】と書かれたドアを開いた男が言った。
『おっ、栄祐か!』
俺はドアを開いた男が馴染みの顔である事を知ると、読んでいた本を閉じ、机の上に放り出していた足を床に降ろした。
「差し入れです。」
そう言って栄祐は冷たい缶コーヒーと、何処かの喫茶店から持ち帰ったとおぼしいアルミホイルに包まれたサンドイッチを取り出した。
『サンキューな。退屈で仕方なかった所だ。』
ここは目黒にある麻薬取締官事務所。そこで宿直している俺は麻薬取締官の1人って訳だ。
「今日は電話も無いんですか??」
事務所に宿直が必要なのは、ここの電話が麻薬や覚醒剤で苦しむ人間の為のホットラインとして公開されているからだ。麻薬中毒者本人じゃなくとも、その家族や恋人が相談の電話をかけてくることも多い。
『今晩の電話はINCに出向中のおっかない姉さんからだけだ。』
この関東信越地区の麻薬取締官事務所に在籍する女性取締官は2人。そのうちの1人は現在、INC【国際麻薬機関】という国際的に麻薬の製造や密売を取り締まる組織に出向している。
「はははは…。」
栄祐は苦笑いをしてみせた。
目黒署の防犯係の刑事である栄祐は彼女に惚れ込み、再三アタックを試みた。が、しかし肌は許されても、彼女に心を許される事は1度も無かったという。
『まだひきずってるか??』
「いや、もうフっきれてますよ。なんなイイ女の人は他にはなかなかいないでしょう、その分俺じゃ彼女の隣を歩くには役不足でしたから。」
そう言うと栄祐はサンドイッチを口に運んだ。
「それに俺は、恭吾さん程一途じゃありませんせ。恭吾さんはひきずってんでしょ?」
『そうだな、ひきずってるって言うより、俺は彼女を忘れるつもりはないさ。』
俺はサンドイッチを平らげると、煙草に火をつけた。
「話してもらえませんか?恭吾さんと、藍さんて言う女の人の事。」
『そうだな、お前も少しは大人になったろうから、そろそろ話してやろうか。』
俺は栄祐にも煙草の箱を押しやると、ゆっくりと口を開いた。


俺と彼女は同じ年に同じ大学の門をくぐった、つまり同級生だった。
地元から遠く離れた大学を選んだ彼女には夢があった。
薬剤師だ。小さな頃から実家の薬局を継ぐのが夢だったと、彼女は大きな瞳を輝かせて俺に話していた。
俺と彼女が親しくなるのにさほど時間はかからず、俺達は互いに欠けがえのない存在となった。

「恭吾…。」
卵型の顔立ちの中心を通った鼻筋が通り、そこから繋がる鮮やかな紅い色をした唇をした口が俺を呼んだ。
俺はその唇にそっと口づけ、優しく彼女の体を引き寄せる。
『藍、愛してる…。』
俺は離した唇から愛の言葉を紡ぐ。

若かりし頃の言葉は、後になって思い出すと恥ずかしいものだ。
十余年の時の経った今なら、もっと巧い言葉を選ぶ事も出来ただろう。

若かりし頃の俺は彼女の服を1枚ずつ脱がし、藍を産まれたままの姿にすると愛撫を始める。
掌で胸を優しく揉み、次第に存在を誇示し始めた膨らみの先端を口に含む。
「ひゃっぁ!」
藍は素直に俺の愛撫に応えた。
さほど経験が多い訳ではない彼女の体は、俺の次の行動に少しの恐怖心を抱きながらも、手探りで快感を求めている様だった。


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