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満里子
【フェチ/マニア 官能小説】

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満里子-27

 「優ちゃん、口でやったから昨日は興奮したんでしょ?」
 「まあ、それもあるな」
 「洋子ちゃんはね」
 「何?」
 「言ったら駄目かな」
 「何だよ。途中まで言いかけて」
 「うん。絶対秘密よ」
 「ああ分かってる。何だ?」
 「セックスした後一緒に寝るでしょ?」
 「うん」
 「彼が眠るまで彼の性器をずっと口に咥えてるんだって」
 「何?」
 「で、彼が寝てから洋子ちゃんは寝るんだって」
 「そんな馬鹿なことしてるのか」
 「うん。そうなんだって」
 「そんなことして眠れるのかな。いや、そんなことされてて」
 「だってそうやって寝るんだってよ」
 「毎日?」
 「毎日」
 「阿呆なことやってるなあ」
 「そんなのは嫌い?」
 「いや、やって欲しい」
 「何だ。馬鹿にしてた癖に」
 「いや、男と女だからね。馬鹿で阿呆なこと程楽しいんだ」
 「私は駄目よ。何でか知らないけどあれを口に入れるのって抵抗があるの」
 「そうみたいだな」
 「でも、それ以外のことならやって上げる。何でも」
 「それじゃ僕が寝るまで肛門に舌を突っ込んでいてくれるかな」
 「そんなことしたら舌が攣っちゃう」
 「それじゃ僕が寝るまでオチンチンを握っていて貰おうか」
 「そんなの簡単」
 「そうだな。そんなのつまらないな。そうだ、逆に僕が満里子の中に指を突っ込んでやろう」
 「そしたら私は優ちゃんのオチンチン握って寝る」
 「そんなことして眠れるかな」
 「今晩から早速やってみよう」
 二人はそれから毎晩本当にそうして寝るようになったのである。勿論眠ってしまえば手は外れるが起きている間はそうしたのである。寝にくくて仕方ないのにそんな馬鹿なことをして寝た。習慣というのは恐ろしいもので、1週間もするとそれが普通のことになって、喧嘩して角突き合わせていても寝る時は互いに性器をつかみ、性器に指を入れて寝た。中指と薬指を入れ、手のひらと2本の指で満里子の性器をつかむようにして寝るのである。生理の時には膣の代わりに肛門に入れたが、流石にそれでは眠れないと言うので、生理帯の上から性器の所に手のひらを当てて寝た。眠れないと言うからそうしたのではなく、寝入ってから肛門に入れていた指で無意識に目をこすったりすることもあるのではないかと思ったからやめたのである。性器に入れても同じ心配はあるのに、優輝は膣を汚い物とは思わなかった。
 満里子は野外でのセックスが気に入ったようで、もう一度やろうとせっついた。しかしそれだけは優輝は応じなかった。
 「満里子だってオチンチン咥えるのは抵抗があるだろう? それと同じだ。何故という理由は無いけども駄目なんだよ、立たないんだ」
 「それじゃバイブレーター使ってもいいから」
 「どうして? 人に見られると感じるの?」
 「見られると感じるって言うより、見られるかも知れないと思うと感じるの」
 「それじゃ、そういう場所でやればいいんだろ」
 「そういう場所って?」
 「互いに見せ合いながらやるような場所さ」
 「そんな所あるの?」
 「あるよ。会員制の所とか」
 今はカップル喫茶というのがあるが、当時はそんなものは無かった。その少し前にアベック喫茶というのが流行ったことがあるが、それは互いに見せ合うのではなく、互いに見えないように工夫して座席が配置されており、照明も極端に暗かった。要するにホテルに行く金のないカップルがホテル代わりに利用したのである。しかし見せたがりは昔からいるから、互いに見えるように場所をしつらえてセックスする場所は当時でもあった。優輝は覗き屋が来るような所は気が散ってやる気がしないけれども、向こうもカップルなら何とかその気になれるかも知れないと思った。乱交なんていうのは優輝の趣味ではないが、お互いに見せ合うだけなら我慢出来るかも知れない。そういう場所では互いのカップル同士がセックスした後乱交になだれ込んで行くのだろうが、自分が満里子から離れなければそういうことは阻止出来ると思った。満里子は優輝を嫉妬の感情が欠落していると言ったが、別に欠落しているという程のことはない。満里子を誰かに抱かせるなんてとんでもないことである。それに満里子以外の女を抱きたいなんて思わない。


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