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満里子
【フェチ/マニア 官能小説】

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満里子-13

 「そんなこと出来るかな、男の体には限度があるよ。いくらやりたくてもそう何回も出来るもんじゃない」
 「だから道具を使うのよ」
 「どんな道具?」
 「道具と言ったらバイブに決まってるじゃない」
 「それなら1日中でも出来るな」
 「そうよ。電池が切れたらちゃんと替えを用意してあるんだから何日だって出来るわ」
 「何日もやられたの?」
 「だから土日とか」
 「ほうほう。激しいな」
 「やられてるこっちはたまらないわ」
 「しかしそれが厭ならやらせなければいいじゃないか。別に縛られてた訳じゃないんだろ?」
 「縛られてたわ」
 「僕が言うのは精神的な意味とか経済的な意味じゃない。ロープで縛られて身動き出来なかった訳じゃないだろうと言ってるんだ」
 「だからロープで縛られていたの」
 「ほーう。それはそれは」
 「凄いことするでしょ?」
 「凄いことをするな。それは正に熟れて爛れてとろけそうなセックスだな」
 「それはそうだけど。優ちゃんもそんなことしてみたいの?」
 「したい、したい。ものすごくしてみたい」
 「厭ねえ、男ってみんなそうなのかしら」
 「そうだ。それは男として生まれた以上はそういうのをやらなければいけない。それこそが愛し合っているという姿だ」
 「愛し合ってないから無理矢理そんなことをするんじゃない」
 「いや、縛られていると言ったって、無理矢理縛った訳じゃないだろう。本当に抵抗する人間を縛るなんていうのは並大抵のことでは出来ないさ」
 「だから縛られるくらいのことは仕方ないかと諦めてたのよ」
 「そうだろう? 殴られて失神している内に縛られたというのではないだろう。つまり渋々とは言いながら受け入れたんだから、やらせたということなのさ。縛られればいいように好き勝手なことをされるのは分かり切っている。つまり自ら進んで積極的にやらせた訳ではないだろうけれども、満里子はそれを受け入れてたのさ」
 「そうなるのかしら」
 「そんなことをされたのは1回きりではないんだろう?」
 「そうよ。もう最後の方はずっとそんな調子」
 「そうだろ? それなら縛られてやられたと言っても強姦罪や強制猥褻罪はとうてい成立しない。女の『厭よ』は『やってくれなきゃ厭よ』なんだという言葉があるけど、正にそれだな」
 「そんなことないわ」
 「そうさ。自分では気が付いていないだけで、本心はまだ彼を愛していたんだよ。だからそんなことをさせていたんであって、それは実に実に美しいことだ」
 「そうかしら。そう言って貰えると優ちゃんに話して良かったと思えてくる」
 「ああ。そんな変態的セックスよりも美しいものはこの世に無いな」
 「馬鹿。愛し合ってることを美しいと言ったのかと思ったのに。要するにそういうのをやりたいだけじゃない」
 「やりたい、やりたい。早速やろう」
 「バイブなんて無いじゃない」
 「そんなの買えばいいさ」
 「呆れた」
 「ちょっと行ってくる」
 「何処へ?」
 「だから大人の玩具屋」
 「え? 早速その気になって行くこと無いわよ」
 「いいや、善は急げだ。前の男がそんなことしてたんだったら僕もやらないと気が済まない。僕も実は非常に嫉妬深いんだ」
 「嘘。優ちゃんは嫉妬の感情が欠落してるよ」
 「そんなことはない」
 「そうよ。その点は本当に変わった人だわ」
 「いや、それじゃ突然嫉妬に駆られたんだ。今まで嫉妬しなかった分まで。早速買ってくる」
 「呆れた。話するんじゃなかった」
 「いやいや、そういういいことは秘密にしていてはいけない」
 「何言ってるの。聞くまでそんなことやりたがってなかった癖に」
 「だから聞いたらもう我慢出来なくなった」

 満里子は優輝にそんなことをして欲しくて話をしたというのでは無い。セックスに関しては奔放でタブーなど殆ど無い女性だからやって欲しければ単刀直入に言う筈である。いや、今はどんな物だって通信販売で簡単に買えるのだから自分で買ったことだろう。前の彼との性生活を喋ったのは優輝の聞き上手に乗せられたのである。優輝は職業柄と言うよりも生まれつきの性格なのか、人から話を聞き出すのが上手なのだ。優輝と話していると人は言いたくないことまで話してしまうらしい。優輝が買い物して戻ると満里子はレギンスにタンクトップというセクシーな服装で料理をしていた。


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