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疼きに喰い込む赤い縄
【その他 官能小説】

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二人きりの音楽室-2

 「ああ、直香!」
 伊巻先輩は私の胸に顔を埋める様に抱き着いてきた。私はその勢いでよろめき、トロンボーンのケースに躓いた。
 「直香、き、君が…欲しいー!」
 床にしゃがんで後ろに手を突いた私に、彼は跨るような形におおい被さって来た。
 ここは音楽室の奥の、吹奏楽部の部室に使っている小合奏室の一つ。しっかりと防音されているし、他の部員たちは既に下校した。少々の大声を出しても誰にも聞かれる心配はない。
 私の裸の胸に顔を埋め、床に膝を突いてのしかかってきた伊巻先輩は、鼻血が出ないかと心配になるほどの鼻息を吐きながら私の制服を脱がしにかかってきた。
 「破らないで下さいね、帰れなくなるから…。」
 「え?あ、そうだね…」
 頑張って平静を装っている私とは正反対に、先輩は興奮全開だ。引きちぎらんばかりの勢いで上を全て脱がせ、あっ、と思い出したように顔を近づけて唇を合わせ、スカートを捲り上げた。
 「ね、私だけですか?」
 「何が?」
 「私だけ脱がすんですか?」
 先輩の手が止まった。
 「ち、ち、違う!決まってるだろ杉本。君だけだよ、脱がすのは。他の子なんか…」
 「いや、そうじゃなくて!」
 完全に取り乱している。そんな先輩を、あらためて可愛いと思った。
 「私だけ裸になるんですか?」
 彼は一瞬キョトンとし、慌てて立ち上がって自分も脱ぎ始めた。
 慌て過ぎてなかなか脱げないでいる。でも、脱がしてあげるのはさすがに恥ずかしくて出来なかった。
 固く冷たい床の上に仰向けになっていると、だんだん背中やお尻が痛くなってきたが、辛抱してじっと待った。
 「これでいいか。」
 仁王立ちした彼のパンツの真ん中も仁王立ちしていた。
 「い、いいですよ。」
 「じゃ。」
 私のパンティに手を掛けた。
 「あの、スカート…」
 「あ、ごめん。」
 腰のあたりをゴソゴソやっているが、脱がし方が分からないようだ。私はさりげなくサイドのホックを外し、ファスナーを少しだけ引き下ろした。先輩はほっとしたような顔をしてスカートをズルズルと引き抜き、あらためてパンティに手を掛けた。
 「杉本、あのさ…」
 「何ですか。」
 「い、いいんだよな、ホントに。」
 「いいですよ、先輩のしたいように…して下さい。」
 「お、おお。」
 彼の手に力がこもったのが分かった。
 ズル。
 「あ…。」
 パンティを膝のあたりまで一気に引き摺り下ろされた。黒い茂みが丸出しだ。恥ずかしさに耐えきれず、私は横を向いて目を閉じた。
 ズルズルズル…。
 パンティを足首から抜き取られ、ついに私はソックス以外の全ての素肌を晒した。
 私の太腿の上を掌が這い上がってくる感触が伝わってきた。それは茂みに触れたあたりで止まり、左右に開こうとした。そんなことをしたって奥の方までは見えないのに。
 「先輩、私のそこ、見たいですか。」
 「み、みた、みた…」
 彼は激しい動揺でうまくしゃべれないようだった。
 私は先輩の手に自分の掌を重ね、一旦後ろに下がってくれるようにと軽く押した。彼がそれに応じてくれたのを感じてから、ゆっくりと膝を立てながら太腿を開いていった。その部分への猛烈な視線を感じ、何度も足を閉じたくなったけど、必死に堪えて開き切った。
 「こうなってるんだ…」
 下の方から先輩の呟きが聞こえた。
 「痛っ」
 いきなりそこをグイっと開かれ、驚いた私は目を開いた。
 「ご、ごめん。」
 「先輩。私は逃げませんよ。もうあなたのものですから。ただ…」
 「ただ?」
 「出来たら…優しくして下さい。」
 ふうぅ…。
 伊巻先輩が、一つ大きな深呼吸をした。
 「そうか、そうだよな。俺、余裕が無くなってたよ。ずっと好きだった君を自分のものに出来ることになって、慌てちゃった。ごめん。」
 「いえ、私の方こそ、したいようにして下さいと言いながら注文をつけてしまって…すみません。」
 ソックス以外全裸で、床に仰向けになり膝を立てて足を大きく広げた私。その足の間に両手を突いて覗き込んでいる伊巻先輩。二人は見つめ合い、苦笑いを浮かべた。
 「俺、初めてだから正直どうやったらいいのか分からない。」
 私は視線を外さずに頷いた。
 「分からないけどね、直香。君を好きな気持ちだけは本物だから。」
 私は自分の頬に自然な微笑みが広がっていくのを感じた。
 「…私も大好きです、博也さん。」
 彼は立ち上がって自分のパンツに手を掛け、クルリと向こうを向いて脱いだ。
 「あ、ズルいですよ、それ。」
 「え、だって…恥ずかしいよ。」
 「わ、私なんか脱がされたんですよ?しかも自分でこんな風に…」
 私の足は全開で、股間を彼の方に向けている。
 「分かった。」
 クルリ。
 「う…。」
 男の人のそれが、そんなに大きいものだとは知らなかった。せいぜい親指ぐらいのものだろう、そうじゃないと入らない、と思ってた。
 「行くよ、直香。」
 「うん…。」
 博也さんが私の両足の間に入ってきた。膝立ちになり、上半身を被せてきて私の肩の横に両手を突いた。
 ほんの数十センチのところに彼の顔がある。汗が滴り落ちてきそうなぐらいの必死の形相だけど、優しい目をしていた。
 柔らかいものが押し当てられる感触が来た。圧力を感じたが、入ってこない。


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