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山ガール〜いたぶる
【鬼畜 官能小説】

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序章-1

 東京の郊外に位置するT山地。千数百メートルの標高ながら本格的な登山から家族連れのハイキングまで楽しめ、週末には多くの人が訪れる。しかしゴールデンウイークも終わった五月の平日、山はいつもの静寂を取り戻していた。今、新緑に萌える山道をトレッキングする若い二人組の女性ハイカーの姿があった。
「あっ富士山。きれい!」
そう歓声を上げたのは田中ちひろ。都内の大手銀行に勤めるOL、23歳だ。
「お弁当にしようよ。もうお腹ペコペコ」
そう答えたのは川田亜紀。やはり丸の内の一流商社のOLだ。
「みんなも来ればよかったのにね」
「せっかくだからみんなの分も楽しんじゃおうよ」
今朝自宅を出る前に作ったおにぎりをほおばりながら、会話の尽きない二人だった。これから起きる悲劇も知らないで・・・。

 一か月前都内の居酒屋で、聖嘉女子大ハイキング部の同期会が開かれた。集まったのは一年前に卒業した五人。全員一流企業に勤めるOLだ。仕事のこと、彼氏のこと、結婚のこと、そして学生時代の思い出など一通りもりあがったあと、リーダーを務めていたちひろが言った。
「ねえ、また昔みたいにハイキングに行こうよ」
「いいね。賛成。」
「どうせなら有給取っちゃおうよ。一年間がんばったんだから」
「そのあと温泉なんかいいんじゃない。」
結局5月の平日、場所はT山地、下山後は麓の温泉に一泊というスケジュールに決まった。しかし全員の予定が合わず、当日集合場所に集まったのはちひろと亜紀の二人だけだった。




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