投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

山ガール〜いたぶる
【鬼畜 官能小説】

山ガール〜いたぶるの最初へ 山ガール〜いたぶる 25 山ガール〜いたぶる 27 山ガール〜いたぶるの最後へ

終わりなき狂宴-1

 食事も終わり、四人の男女はコーヒーを飲んでいた。といってもインスタントだったが、女たちにとってほっとするひと時であることは間違いなかった。
「あいにくミルクが無いけど・・・。ちひろ!そのでかいおっぱい揉んだらミルクが出るんじゃないのか?ちょっとやってみろ」
竜一がそう言ってマグカップを差し出した。
「そんな・・・。出ませんよ」
バカバカしいと言いたげに、それでもカップを乳首の下に置いて、その豊満な乳房を両手で絞り始めた。従順なその行いに、男たちは満足そうだった。

不毛な行為を続けていたちひろだったが、その手を止めて言った。
「お願いがあるんですけど・・・」
「ん?なんだ?」
「今日泊まる予定だった旅館に、キャンセルの電話をしたいんです」
「そんなもん放っとけばいいだろう!」
隙を見て、警察や外部と連絡をするかも知れない。頭の良いこの女ならその方法を思いついたのかもしれなかった。
「それではあまりに失礼ですから・・・。どうかお願いします」
ちひろは深々と頭を下げた。
 当初は五人で泊まる予定だった。それが四人となり、三人となり、結局今朝には二人になっていた。その度に断りの電話を入れたが、宿の主人は快く承諾してくれた。それが今完全キャンセルだ。ちひろは申し訳なさでいっぱいだった。
「まあいいだろう」
竜一はピンクのハードケースに包まれたスマホを差し出した。
 銀二は亜紀にナイフを突きつけていた。竜一はちひろの指の動きを目で追っていた。少しでも不審な動きがあれば、それを叩き落とすつもりだった。

 ちひろは慣れた手つきでケータイを操作していた。その白くて細い指先から二の腕にかけて、たくさんのすり傷ができていた。きっと薪割りの時にできたのだろう。
『かわいそうな事をしたな』
柄にもなく竜一は思った。
 ちひろは電話口で盛んに頭を下げていた。
「急なことで申し訳ありません。・・・いえ、とんでもないです・・・それは後日・・・いえ、そんな・・・失礼いたします」
「終わりました」
二コッと笑いながらスマホを差し出した。初めて見るちひろの笑顔だった。正直かわいいと思った。
「キャンセル料後日送りますって言ったら、いいって言うんですよ。泊まってもいない人から頂く訳にはいかないって。良心的ですね」
聞いてもいないのにちひろは話し始めた。しかも竜一の目をしっかりと見ながら。
 目を逸らせたのは竜一の方だった。眩しかった。犯罪者の心の闇を照らすような温もりのある視線も、竜一には苦痛でしかなかった。
『どうしたんだ。オレはちひろに惚れてしまったのか?』

 これまで異性を好きになった事はない。性欲は風俗かレイプで発散していた。それが今はどうだ。ちひろをいとおしく感じていた。これまでの行いを恥じていた。その一方で
『お前が人を好きになった?笑わせるな!今まで何人の女を不幸にしてきたんだ!その女たちの怨念でお前は呪い殺される運命にあるんだッ!』
『いや、もう一度チャンスをくれ!ちひろとならやり直せそうな気がするんだ。誰も知らない遠くの町で、二人で再出発したいんだッ!』
『バカな事を考えるな!お前が真人間などになれる訳がない。さあ楽しめ!今をもっと楽しむんだッ!』
 だが心の底からわき上がる恋慕はどうにも押えようがなかった。今にも泣き出しそうな竜一をみて、銀二が声をかけた。
「どうしたんだ、兄貴?」
その一言で竜一は我に返った。
『そうだ。オレには銀二がいるんだ。このバカで軽薄な弟は一人では生きていけないはずだ。オレの唯一の肉親なんだ』

「ちひろ、立て!」
そう言うと壁に掛かった革の一本ムチを手に取り、ちひろの重量感ある尻に思いっきり打ちつけた。
「ヒイィーッ!何でですか。何も怒られるような事してないじゃないですか?」
ちひろは涙声で訴えた。しかし竜一はそれには答えなかった。
『これはお前への想いを断ち切るためのムチだ!図らずも甘美な夢を抱いてしまった自分へのムチだ!女たちよ!泣け!叫べ!狂宴の始まりだ!』

その夜、女たちの悲鳴と泣き声が途切れることはなかった。

                        (完)


山ガール〜いたぶるの最初へ 山ガール〜いたぶる 25 山ガール〜いたぶる 27 山ガール〜いたぶるの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前