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お世話いたします……
【その他 官能小説】

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お世話いたします……-8

(8)

 脱衣所で向き合った私に社長は真顔であった。いつもの柔和な顔ではない。
(何だか、緊張してる……)
恥ずかしがってるような、落ち着かない様子なのである。大会社の社長の風格は消え失せていた。

「お願いがあるんだが……」
「はい……」
改まって私を見つめる社長の目が私を射るように感じた。
「今日は、全部、してくれないか?」
「はい?……」
「何もかも、新田さんにしてほしいんだ」
「……」
意味が呑み込めずにいると、社長は私の両脇に手を入れてぐっと力を込めた。
(う……)
感じた。さらに、抱き寄せられて唇を押し付けられ、私は力が抜けてしまった。
(ああ……)
キスなんて、久しぶり……。

 社長の手は私の背中をまさぐるように摩った。
(感じちゃう)
それは、愛撫であった。
「新田さんに、体を洗ってほしい。着替えもしてほしい。一緒に寝てほしい」
耳元で囁かれて、
(いけない……)
専務の顔が浮かんだが、体は抵抗することが出来なかった。むしろ社長の背中に手を回していた。
「いい?」
「はい……」

 服を脱がして……。
はい……。
立ち尽くす社長の衣服を……。
 高まりが体を熱くして、手つきはもどかしい。
上半身が露になって男の肌のにおいが私の『女』をさらに燃えさせた。
 へなへなと腰が抜けたように座り込んでしまったのは、パンツを下げた時である。
ギンギンに勃起したペニス。見た途端、秘唇に液が絞り出されるのがはっきりとわかった。

「新田さん、今度はわたしが。お願いだよ」
社長が私の服を脱がしてくれるというのだった。
「え?……」
吐息のような言葉しか出ない。拒否する気は起きなかったが、
「恥ずかしい……」
掠れる声でやっとそれだけ口にした。

 スーツの上着、スカート……。
(ああ……)
そしてブラウスのボタンに手がかかった。思わず身を引いた。そこまで脱いだことはない。
「体を洗ってくれるね?」
「……はい……」
「一緒に入ろう。だから、いいね?」
私はやっと頷くだけで言葉が出てこなかった。
 ブラウスを脱げばあとはスリップ、ブラジャー、あとは濡れた部分を包むパンティである。この日はあえてパンストを穿いてこなかった。特別な男にしか見せられない恰好だ。それは身を任せる相手……。
 
 頭がぼうっとしていた。社長の手によって全裸にされた私はふらつく体を抱えられ、浴槽の中ですっぽり抱かれた。
(どうなってるの?……)
パンティを脱がされる時、身をよじった記憶はあるが、すぐに意識が遠のいてしまっていた。

「新田さん。すべすべの肌だ。美しい」
社長の両手が後ろから私の腹部を撫でている。
(社長!)
気が付くと大変な状況になっていた。
「いけません、社長、こんな……」
「誰もいないんだ」
「いなくても、こんなことしては」
立ち上がろうとすると乳房を掴まれた。
「あう」
さらに乳首が摘ままれる。
「ああ……」
もう立ち上がることは出来なかった。

 私の体は開いた社長の脚に挟まれ、背は大きな胸と密着して包まれた状態である。
「あ……」
唇が項にそっと触れた。
「美しい。あなたの肌は温かさと豊かさをもっている」
言葉とともに耳たぶに熱い息が流れ、私の体はぞくっと震えた。
(耳……感じる)
自分でも気づかなかった性感のツボであった。
 私の反応を感じたのだろう、社長の唇は耳たぶを挟み、そして舌先がそっと穴に差し入れられた。
「くうう!」
耐えられない!感じて、感じて、体が、全身が反っていく。舌は動きながら貝殻をなぞり、奥へと進む。まるで膣に入り込むペニスのように。
「だめ!だめですう!」
大声を出していた。
 唇が離れてからも体には微妙な痙攣が残っていた。はっとして掴んでいたものを離した。いつの間にかペニスを握っていたのである。

「そろそろ洗ってもらおうかな」
「はい……」
すぐには立ち上がれない。社長の手が腰を支えてくれて、その感触に感じて下腹部が疼く。
「タオルより手のほうがいいな」
「はい……」
言われるまま掌にソープをつけて、取り合えず背後に回った。社長は立ったままである。ペニスは裸になった時からずっと勃起したままだ。その硬さは手に残っている。いきなり正面には行けなかった。
 背中、腰、脇腹を洗う。足に移動すると、
「お尻もね」
子どもみたいな言い方に可笑しくなった。
(わかりましたよ)
跪いてお尻を撫でるように洗う。足の間から重量感のある袋が見えた。
 お尻が少し突き出され、
(なに?……)
私の手が止まると、
「きれいきれいして」
(え?……)
まるで幼児言葉だった。

 お尻……もっと奥……肛門も、ということらしかった。
 自分以外の肛門を洗ったことなどない。ましてや社長の……。
熱い流れに押し流されている私に抵抗はなかった。
 指先に蕾が触れる。
「はう……」
社長が初めて洩らした悦楽の声。そう思った。
 『袋』に指先が……。その上に屹立しているペニス。
(洗いたい)
ジンジンと陰部が熱くなって、
(もう、だめ)
私は社長の足に絡みながら前に回った。
「洗います」
言い終わらないうちに両手で幹を掴んでいた。

「ううむ……」
掌で挟みながら扱くと社長が唸る。白い泡にまみれて赤黒い亀頭がはち切れそうに膨らんでいる。袋を揉むように洗い、指はふたたび尻の蕾へ。
「新田さん……すごく、いい……」
感じる部分に触れると社長の体が強張るのがわかる。
「おお」
社長の腰が引けたのは亀頭の裏側を擦った瞬間だった。見上げると火照った顔が笑っていた。 
 
 
 


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