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夢と現実のはざまで
【寝とり/寝取られ 官能小説】

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夢と現実のはざまで-7




 見城哲志は、輪郭のぼやけた我が家を幽体離脱でもしたようにふわふわと漂っている。
「ん、あっ、あぁっ、ああぁん!」
 リビングでは、晶葉が近所迷惑になるほどの大声でよがりまくっていた。
「ふ、ふっ、ふん、ふんっ!」
 うつ伏せの晶葉にのしかかり、右手で頭を、左手で乳房をわしづかみにしながらねちっこい抽送を続けているのは、シルエットだけの影みたいな男。
(あー、これ、夢か……)
 哲志は、何とはなしにそう思った。現実にこんなことが起きたらただじゃ済まないが、今の俺は妙に冷静。となると、やはりこれは夢の世界の出来事に違いない。
(うん。だよな)
 自身の解釈にひとしきり納得すると、哲志は改めて眼下の二人に目を向けた。
(よし、どうせ夢ならじっくり楽しんでやるとするか)
 鼻息を荒げ、ささやかな一物をぎんぎんに熱くさせながら、そこらのAVなどよりもずっと淫らな交わりをしげしげと見つめる。
 すると、哲志の気持ちに連動するように、黒子のような男がさらに激しく腰を振り始めた。
「どうだ、ほら、どうだ!」
「う、うぅん! い、いぃ! あなたの、いいいぃぃっ!」
「そうだろうそうだろう! 何もかも全部僕の勝ちだ! ざまあみろ! はは、ははは!」
「ん、んふんっ、あ、あんっ、あぁんっ!」
 巨大な一物を猛らせながら妻を抱く他の男。
 聞いたこともない嬌声をあげ、快楽を貪ることに悦びを見出す妻。
 それは、現実では決して有り得ないはずの、光景。
(……しっかし酷い夢だな、これ。ま、すっげーエロいからいいけど)
 ぼんやりと、しかし何となく下腹部がむずむずするような気分を抱えたまま、哲志は奇妙にリアルな夢の中を、いつまでもいつまでもさまよい続けた。


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