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危険な自慰
【その他 官能小説】

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見られながら-1

 「なんでこんなことをしたの?」
 ミラは私の目をまっすぐに見つめた。
 「あなた自身気付いていない真実がある。」
 「真実?」
 「こんな所でこんな事をしたらバレるかもしれない、見られるかもしれない。そんなありえない状況でしてしまう自分を想像することに欲情を掻き乱され、それを実行せずにはいられない…と思ってるでしょ?」
 私は、ふう、っと息を吐きだした。
 「あなたにはもう正直に言うけど、それ以外の理由なんか無いわよ、私には。」
 ミラはゆっくりと首を横に振った。
 「違う。」
 ミラが私を指さした。
 「見られたいのよ、あなたは。」
 …
 私は足元が少しグラっとなった気がした。
 「そんな…わけ…」
 「でも、見せてしまわないギリギリのところで止めている。それがあなたの最後の理性。」
 「…あなた、何者なの?」
 「選択肢をあげる。私はあなたの望みに従うわ。好きな方をどうぞ。」

 1.私の正体を聞く。
 2.私に見られながらする。

 「決まってるでしょ、正体を…」
 ミラが私が手に持っているポーチを見た。つられて私も見た。
 その瞬間、見えない何者かに操られるように、私はポーチを股間に強く押し付けてしまった。
 「うぅ…。」
 「結論は出たようね。さあしなさい。私に見られながら。」
 自分で自分の敏感な部分に押し付けているポーチを見た。それを持つ私の手が小刻みに震えている。
 「ばかな…。こんな、こんなこと…。」
 そう言いながら、私の疼きは既に限界を超えてしまっている。自分の本当の望みを悟ってしまった今、燃え盛る欲情を止める理性などもはや存在しない。
 手が、他の誰のものでもない私自身の手が、一枚、また一枚と着ているものを剥ぎ取っていく。そして、新たに素肌を晒すたびに、自分の息が荒くなっていくのを感じた。
 「あらあら、綺麗な体が全部見えちゃってるわよ。屋上で素っ裸。まわりのビルから丸見え。」
 そんなミラの言葉が私に残された最後のスイッチをカチリ、と入れてしまった。
 私は堪えきれずに乳首をつねり、茂みをまさぐって探り当てた蕾をこね回した。
 「あうぅ…うっ、くぅうっ!くはぁあぁ…」
 「気分はどう?あなたは今、見られているのにしてしまっているのよ。見られるかも、じゃない。見られているのに。しかも相手はあなたを罠にはめた女。」
 指先に力がこもった。
 「はうぅっ!うぅ、うあぁ…」
 ミラは少し離れたところから、乱れ始めた私の姿を無表情のまま見つめている。
 「ねえ、立ったままじゃやりにくくない?」
 屋上を囲む柵の前のベンチをミラが視線で示した。
 私は壊れかけの操り人形の様にぎこちない動きで歩き、それに座った。
 右足だけを座面に抱え上げ、剥き出しになった股間に左手の指を這わせた。
 「うぅ…。」
 「気持ちいい?」
 私は表情で答えた。もちろん肯定だ。
 「弄りなさい、擦りなさい。つねってグリグリに潰してカリカリ引っ掻きなさい。」
 言われた通りの事を自分の体にした。そして。
 「ぐあぁあぁ!」
 指を二本自分に捻じ込んだ私は咆哮をあげた。
 「まわり、見る余裕あるかしら。ここより高いビルの窓から丸見えよ。それでもまだする?」
 私は自分に突っ込んだ指を激しく抜き差しし、中で掻き回し、入り口を力いっぱい広げた。
 「う、う、うぅ…」
 「あらイクの?私に見られてるわよ。周囲のビルからもたぶん見られてる。それでもイクの?あなたは。」
 「うあぁっ、くぅぅ…」
 「イクのね。そう、イけばいいわ。私はやめておいた方がいいと思うけどなあ。見られてるのに全裸で自分をグチャグチャに痛めつけ、しまいにはイってしまうなんてことは。」
 ミラが煽っていることは分かっている。でも、でも…それは狙い通りの効果を私に与えている。私はもう…。
 「うぐぅうぅ…。」
 乳首から、股間から…。ジンジンと響く重く深い快感の痺れがジュワーっと体中に染みわたり、ギリギリと私を締め付けた。
 「…っ!…、…」
 顎がガクガク震え、もはや声も出ない。それほどまでに我が身を震わせ縛り上げてくる快感を、私は無抵抗に受け入れている。いや、抵抗など不可能かつ無意味だ。
 「見られながら、イきなさい。」
 見られながら…。そう、見られながら私は…。
 「…、…、…っーーーーー!」
 私は声なき叫びを放ち、ベンチの上で反り返り、硬直し、小刻みに震えた。その全てをミラは見つめている。冷めた目で。
 やがて私はカクン、と脱力し…。
 「おっとっと。」
 ベンチから転げ落ちそうになったところをミラに抱きとめられた。
 私たちはベンチに並んで座った。肩を寄せ合って。
 「ねえ。私たち、こんなふうに並んでお茶したりおしゃべりしたり…何度も何度も一緒に過ごしたんだよ?ルリカちゃん。」
 私の目にうっすらと涙が滲んだ。
 「なのに…。」
 その時、ミラの凍り付いたような瞳にひとかけらの潤いが流れたような気がした。
 「なのに私は…あなたにこんなことをしなければならない。あはははははははは!」


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