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《夏休みは始まった》
【鬼畜 官能小説】

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〈略奪の雨音〉-9

「な…何よッ!?こ、これ何が……嫌あぁぁああぁッ!!」

(やだッ!?やだよ奈々未に…ッ…奈々未にぃッ!?)


その黒い粒に見えた物は数匹のダンゴ虫だ……元より暗闇を好む性質で、何処かに身を隠せる物陰がないかと筒の中を探りはじめ、奈々未の柔らかな肉が作り出す段つきの小山の上を、モゾモゾと這い回りだした……。


「い"や"あ"ぁ"ぁ"ぁ"あ"あ"ぁ"あ"ッ!!!」


こんな《刺激》を知っているはずはなかった……無数の脚を波打たせて歩く感触は猛烈に擽ったく、そして悪寒が走るほどに気持ち悪い……。


『こんなの「初めて」だろ?イヒヒッ!ほぅら、乳輪を登って乳首の先っちょに……虫が気持ち良いなんて知らなかったよなあ?』

「おッ…お願い外し…ッ!!んあッ!?だ…駄目えぇぇえッ!!」

『キヒヒ!両方の乳首で味わってくれよ……ダンゴ虫の快感をなあ〜?』


たちどころに真っ赤になった泣き顔は悶え狂って涙を散らし、全身の汗腺からは火照りを宥めようと汗が滲み出していた。

一匹でさえ7対14の本の脚を持つダンゴ虫は、ただ本能に従って物陰を探し、奈々未の敏感な肌を擽りながら這って回る。


『どうでもいいけどよ、ダンゴ虫なんかでオマンコ濡らすなよ?そんなコトになったら「奈々未は私の彼女よ!」って息巻いてる真夏が可哀想だからよぉ?』

『コイツら光を嫌うんだ。だからライトを当てて虐めてやるとぉ……ヒャヒャヒャ!めちゃくちゃ走り出したぜえ〜』

「もうやッ…もうやめてえッ!!はぎッ!?ふひぃッ!?や…やあぁぁぁあぁッ!!」

「〜〜〜ッ!!!」


最初に布越しに擽ったのは、この為の伏線だった。
一度だけでも刺激を与えられた尖端部は、多少なりとも疼きを覚えている。
それは無意識の中での意識となって潜み、そこの部分への接触を〈想像〉してしまうようになる。

乳輪を這い回られると乳首への接触を恐れ、乳首に登り始めると尖端まで「来るな」と願う。

それは嫌悪感を利用した意識の集中であり、知らぬ間に奈々未は胸の神経を自分から鋭敏にさせてしまっていたのだ。


『オイ、「ダンゴ虫が気持ち良すぎてオマンコ濡れちゃう」って言ったら外してやるぜ?虫で感じる変態ですって自分で認めたらなあ?』

『なんだこの眉間の皺は?なに腰を動かしてんだ?もしかしてオマンコがホカホカしてきてんのかあ?こんな変態プレイで感じてるなんてコトになったら、彼女の真夏ちゃんの立場はどうなるんだあ?』

「ッッ!!ッッ!!ッッ!!」


血が滲むほどに噛み締められた唇の意味は、真夏への裏切りと自尊心の崩壊を招かぬ為の必死の抵抗の表れ……触ってくる者が何者だろうと刺激には変わりなく、それは恋人相手には決して感じられない悍ましくも麻薬的な快感……。



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