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天界の翼 二千年に一度のハロウィン
【女性向け 官能小説】

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赤と青-2

 「ひ!」
 私は目を閉じた。
 ガッ。
 「え?」
 コウガが左腕で剣を受け止めている。いや、自分の腕に剣を刺してそれを止めたのだ。
 「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」
 ゴオォォォォォォォォォ。
 「く、うぅ…」
 コウガの雄叫びで大気の密度が一気に高まり、ラクスを押していく。
 「はあぁ!」
 ガゥン。
 「ああああぁぁぁぁーーーーっ!」
 ラクスははるか彼方に吹き飛ばされていった。
 「あーあ、バカが余計なことを。二度も殺そうとしやがって。しかし、コウガに傷を負わせたのはお手柄だ、ラクス。これでヤツの左の翼と腕は本来の力を発揮できない。」
 「ふん、オマエごときには丁度いい。」
 「コウガ…。」
 「心配するな。おまえはオレが守る。」
 コウガに花のような笑顔が広がり、私を包み込んだ。
 「行くぞ、ユウジン!」
 「来いよ、コウガ!」
 再び激烈な戦いが始まった。しかし。
 「ぐうぅ…。」
 傷ついたコウガの左半身をユウジンが狙い撃ちしている。やはり不利なのは疑いようがない。
 「私を守って二度も…。ああ、コウガ。あなたを守りたい。」
 「そーれ、おしまいだよ、コウガ。」
 「くぅっ…。」
 「はああぁ!」
 青い炎を纏ったユウジンの拳がコウガの顔を目がけてゴウと唸りを上げた。
 ― あなたを 守りたい ―
 シュッウゥゥゥン。
 私は飛んだ。コウガの胸に。
 「バカ、来るなエリス…」
 「ええ、バカよ。さっきコウガが言ったじゃない。オマエはバカだって。」
 ブウゥウゥン。
 私は光に包まれて全裸になり、鋼のようなコウガの胸にしがみついて唇を合わせた。
 二人は強く強く抱きしめ合い、コウガが私のその部分を捉えた。入ってくる、入ってくる、入って…来る!
 パキン。
 「うぐっ…。」
 ユウジンの拳は弾き飛ばされ、彼はクルクル回って落ちていった。
 「くそ、コウガ、オマエ…。」
 右に紅蓮の翼。左に純白の翼。コウガと私、ふたりはひとり。


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