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男装股旅凌辱伝  女渡世人の半次郎
【歴史物 官能小説】

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ゴン太-4

その様子を隣の座敷から覗いていた白子の源蔵は驚き

慌てて半次郎の所に近付き柱に縛られた両手首の縄を

解いて着物を半次郎に着せてから土下座をするのであった。


白子の源蔵(あんたは極楽の丁次さんの女房ですか?

俺はとんでもない事をしてしまった!

半次郎さん、今までの無礼を許してくださぇー

丁次兄貴は俺の命の恩人で任侠の道の師匠でもあり、

剣術、賭博、縄張り,色事、子分共の躾など

多くの事を仕込んで頂きました。

俺にとっては掛け替えの無い兄貴だ!

そんな姐さんに不始末をして申し訳ありません、

ここで腹を切ってあの世の丁次兄貴に詫びを

入れさせて頂きます。)

と言い放って、


白子の源蔵は短刀だして自決しようとした。

半次郎は素早く源蔵の短刀を振り払った。

半次郎(死ぬ様な事は止めてくださいな、
うちの旦那と親分さんの間柄は知りませんが、
この事は任侠の約束事です。
親分さんが詫びを入れるのは筋違いと思いますが?)

白子の源蔵(姐さん、優しいお言葉に身にします、

俺が若い頃に蝮の勝三に騙されて殺されそうになった所を

極楽の丁次兄貴に助けられましてからは

兄貴と二人で勝三の悪巧みを潰してきました。

しかし、勝三は化け物みたいな奴でして

特に酷いのは人の女房を奪って嬲って売り飛ばし、

上玉の女房達は自分の物にして犯し続ける、

子分達にも犯させて逃げない様にする。

そして飽きたら売り飛ばす、

嫌な野郎で吐き気が出ますぜ!

俺も女好きですがあんな悪い真似はしませんぜ、

丁次兄貴は女に優しいので勝三に捕まった、

大勢の女達を逃がしたので勝三に怨まれていました。

できれば俺も兄貴の敵討ちに同行させて頂けば

嬉しいのですが姐さんに酷い事をしてしまった。

とても同行させて下さいとは言えません、

その代わりに是非にも俺の顔を立てると思って

金子二百両を旅の支度金として受け取ってほしい、

それから俺にできる事があれば何なりと申し付けて下さい、

姐さんお願いします。)

半次郎は源蔵がしてきた事の詫びと丁次の思う気持ちが
いじらしく思え、

優しく微笑んで話し掛けた。


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