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調教学園寮夜話
【学園物 官能小説】

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第11話『寮祭打ち合わせ』-2

「Cも、例年だったらよくて1組なところだけど、今年は2組もエントリーしてきた」

「お〜、にしても今年の新人は優秀だねぇ……で、ちなみに誰?」

「【2番】と【29番】がピアノと独唱。 次に【22番】が……ええと、詩の朗読でもいいかって聞いてきたから、大丈夫って答えてある。 別に問題ないよね」

 メンバーを聞いて【A5番】は頷いた。 【2番】と【22番】は、確かBグループ生に頼んで補習を受けていた少女たちだ。 新入生なのにやる気があると感心したのでよく覚えている。 【29番】は、やたら動きにキレがあるコだ。 こういう時だろうと普段だろうと、目立つ子は目立つ。

「ふぅん……順当なところだね。 ちなみにBは去年寮祭やってるから心配してないけど、Cのコらって、ちゃんと主旨は理解できてるのかな。 あくまでフツーに、幼年学校みたいにみんなで盛り上がろうってイベントなのに、ステージに上がってオナニー始めるようなコ、いないでしょうね」

「有志の出し物は、最初のさわりだけ見せて貰ってるの。 その限りでは、大丈夫だと思うけど……念のため全員にもう一度確認しておこうかな。 特にCグループは、念入りに」

「そうしてくれると助かる。 よろしくね」

「了解〜」

 ポケットから取り出したメモ帳に描きこむ【A2番】を傍らに、【A5番】は【A4番】に話しかける。

「あとは寮監が私達を黙認してくれるかどうかなんだけど……寮監対策は寮長だったよね。 ぶっちゃけ聞くのが怖いんだけど、聞かないわけにもいかないし……寮監ってどんな具合なの?」

「どんな具合、と言われましても……別に普段と変わりませんわ。 いつも通りの、ご指導に熱心な寮監ですわ」

「で、寮祭のことは見逃してくれそう? 去年みたいに、モニターをきって、見て見ぬふりしてくれたら助かるんだけど」

「ええ。 正面切って尋ねるのもなんですし、遠回しに探りましたの。 言質は取れませんでしたけど、おそらく、大目に見てくれるような塩梅ですわ――ただし」

 フッ、肩を竦める【A4番】。

「寮祭に参加するもの全員――要するにわたくし達全員ですけど――で、寮監を愉しませる『ゲーム』をしたら、という条件付きです。 タダでは見逃して貰えそうにありませんでしたわ」

「……寮監らしいよ。 きっと『寮生を愉しませてあげるかわりに、私を愉しませなさい』みたいな感覚なんだよ、寮監はさ」

 ふぅ、溜息をつく【A5番】。

「で、わたくし考えましたの。 去年は2人1組になって、アナル同士をパイプで連結して、高圧電線の隙間にパイプを通す……ええっと、なんていうお遊戯でしたっけ」

「『イラケツ棒』のこと? 昔の『イライラ棒』っていう遊びをオケツでやるから『イラケツ棒』」

「そうそう、その『イラケツ棒』ですわ。 全員が『イラケツ棒』をクリアするまで遊んでみせたから、時間も随分かかりましたし、電源電圧から何から何まで、準備も大変だったと記憶してますの」

「確かにね……下手な子なんて、何回やっても同じところでミスするんだよね。 終いにはわざとやってるんじゃないかって、見てるこっちがイライラしちゃった」

「そこで、今年は『ケツケツパニック』を提案してみては如何でしょう?」

「「け、ケツケツパニック??」」

 マイクを取りに行った【A1番】を除いた3人が首を傾げた。

 得意気に【A4番】が語った内容は次の通り。 机を横に並べ、机の下にB・C生全員がスタンバイする。 『尻立伏せ』の体勢にお尻を持ち上げ、合図を受けたものが机の下から後ずさり、お尻を振りながら手前のラインまで後退する。 お尻がラインに達したら、後退を前進に切り替えて、もといた机の下に戻る。 机とラインを往復できれば1ポイントで、寮生が合計10ポイント溜めればゲームは終了だ。 ちなみに寮監は『鞭』でもって机の下から出てきたお尻を打擲し、お尻を打擲された寮生は決められた奇声を発して机の下に戻らなくてはいけない。 要するに昔流行ったアーケードゲーム、『ワニワニパニック』の『オケツ版』といえる。 ちなみにAグループ生は、B・C生がラインに達したかどうかを判定したり、机からラインに向けてB・C生を出発する合図を送ったり、打擲されたオケツの数を数えたり、B・C生が発する言葉を指定したりと、ゲームにおける裏方を務めるという。

「最初は『モグラ叩き』を応用して、『オケツ叩き』なんて考えてみましたわ。 ですが、これだとありきたりですし、そもそも35人が同時に平面でお尻を出したり下げたりする場所の確保が思いつきません。 その点『ケツケツパニック』でしたら、机を曲げて並べれば何人だって入れますし、全員一度にゲームに参加できますから、それほど時間もかからないと思いますの。 改めて、この提案で進めてみてもよろしいかしら?」

「もちろん。 寮監をその気にさせてくれるなら、どんなゲームでも協力する。 寮監関係は寮長に任せるってことで、大変だと思うけど、全部任せる。 よろしくお願いしちゃいます」

 何か言いたそうな気配を制し、【A5番】が頭を下げた。 ニッコリ頷く【A4番】。 

 こうして1つ1つ段取りを確認しながら少女たちの寮祭、『史性祭』が形になる。 明日の月曜からリハーサルを始めて、5日の練習期間を経てから本番の土曜日だ。 Aグループ生は各部署を仕切ると同時に、全員が有志としても参加する。 自分たちが、建前でなく素直に心から魅せたい事、歌いたい事、踊りたい事、やりたい事……そんな飾らない本来の姿を曝けだすことができる場所、寮祭。 『史性祭』はもう手の届くところに迫っていた。


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