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「淫らにひらく時」
【若奥さん 官能小説】

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「淫らにひらく時」-11

「なんだか物足りないって感じがする・・・下着つけてないみたいな。」

「股縄を取っ払った場合は支点がずれちゃいますからね。開脚なんてどうです?」

彼はそのままどうにか工夫しようとしたけど、長さが十分でないと判断したようだった。
それで今度はせっかく作った「亀甲縛り」を解いてしまって、まず後ろ手に手首を縛る。
それを前にもってきて、胸にしっかりと腕を固定して結んだ。
おっぱいを挟み込むようにして、腕と胸を縛ったシンプルな構図は彼の描いた絵の中に何枚も登場した。

それから彼は電灯の下で光沢を帯びた乳首を指先で少し撫でた。
甘酸っぱい感覚がして、何か言葉をかけてほしかったが彼は何も言わなかった。
そして今度は胸の中心を結わえた縄を膝の真上ほどで回して、また胴体に固定する。
脚が開きっぱなしで恥ずかしいポーズになった。

本当はさっき、こんなポーズを取ってみたかったのだけど、イヤラシ過ぎるかと思ってためらった。
彼の描いた緊縛画はなるほど、エロ小説の挿絵に過ぎないかも知れない。
だけど、私の中では余すところなくエロチックな芸術でありたいと思った。

「ねえ、抱いてよ。お願い・・・このまま帰されたら私きっと後悔する。」

抱いてはくれないような気がした。
きっと彼はこのまま、私を芸術の1ページに閉じ込めてそのまま帰してしまう・・・こんなに感じているのに

唇をそっと繋がれて、乳首に指先が触れる優しい愛撫。
太腿の内側、陰唇の裏側・・・そっと撫でられるだけで膣孔は彼を求め、強制的に開かれた脚の間から大きな口を開けた。



入れ墨の女の絵が自分の中に重なっていく。
探しもとめていた自分に近いものを感じた。
そうしてまた、母の幻影と自分がおぼろげに交錯した。

「イヤラシイ女をいたぶっ・・あぁっ・・もっと犯して・・・」

椅子に座った彼を跨ぎ込んで向かい合わせに根元まで挿入する。
手首を反らせれば、全身に絡みついた縄がぎゅっと肌を絞め込んで押し拡げられた膣壁を思わず絞め込む。
縄はギシギシと軋み、二人分の体重を乗せて揺れる木製の椅子の軋みと同化する。

後ろに転げ落ちてしまいそうな体は前に乗り出した男の股間でどうにかそこに居座ってはいるけど、突き上げられる度に上体が揺れてバランスを失った。
背中を太い腕に抱きかかえられてもお尻がずり落ちてしまう。


「降ろすよ。ゆっくり・・・」

「あ、イヤ・・もうちょっと・・・」

「ここでセックスすることはないから・・・避妊具を用意してないんですよ。」

「いい・・いいわ・・中に出しちゃって・・・」

何度もオーガズムを迎えていたような気がする。
その痺れるような微かな波の途中で子宮の奥底から震えあがるような絶頂を迎えた。
こんな事ってあるんだろうかと思っていた時に、膣孔にあたたかなぬめりを覚えた。
気持ち良すぎて息さえできない。体中の孔が縮み上がっていく。

本当はスキンを持っていたけれど、持っているとは言えなかった。
生理まではまだ日があるし、たぶん大丈夫だろう。
縄を解かれると途端に体がふわりと浮くような解放感に包まれた。
プレイも素敵だけど、この瞬間がもっと素敵に感じられた。
陰核の奥が急に痙攣して、私はそこにペタリと座り込んでしまった。
体はおかしくなりそうだけど、意識は妙にすっきりしている。



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