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きわめて自慰的なマゾ男の手記、あるいは散文詩
【SM 官能小説】

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きわめて自慰的なマゾ男の手記、あるいは散文詩-4

《 勃起という機能を奪われたペニスの壊死、あるいは性的欲望の永遠の封印…》

確かに縮んでいた…。二日後、一週間後、一か月後、貞操帯は少しずつ縮み、私のペニスを萎
縮させ、貞操帯の殻に肉棒を封じ込んでいく。性欲をいだくほどに、ペニスは熱を含み、勃起
しようとする肉感に貞操帯が反応し、縮み、硬化し、ペニスを萎縮させていくことに気がつい
たとき、私はきわめて性的な貞潔を密かに感じ取っていた。そして貞操帯に覆われたペニスは、
勃起を失った小さな豆肉として封印された。

生身の性欲の封印は、無限の欲望と鮮やかに彩られた被虐の快楽をもたらすものなのだ。なぜ
なら、夢魔があらわれた夢の中でのみ私は貞操帯から解放され、彼女だけが与えるエロスの、
ほんとうの悦びを知ることができるのだから。


― 冬  

《継続的な性的禁欲と貞潔がもたらす限りのない服従、限りのない狂気、限りのない快楽、限
りのない幻惑…》

部屋の窓の外は濃い闇に包まれている。静寂の彼方から、私自身の物憂い吐息が聞こえる。私
は隔絶された精神と肉体によって、夢の中でサキュバスと結ばれる。およそ現実の女に対して
一切の情欲を封印したときから、私は彼女の夢を見るようになった。彼女の瞳が私の精神を
冷まし、滑稽な道化に導き、屈辱に落し入れ、無用な欲望を封じた。

私にゆるされたこと…それは彼女の夢を見ることだった。

夢魔…サキュバスへの願望は、日を重ねるごとに強くなり、彼女がこの世で唯一、私のためだ
けに存在する女であり、私もまた彼女だけのための存在する男となることを暗示していた。サ
キュバスに侵される私の夢想…。女の幻影にいだく情欲は濃密な白濁液を生み、液は夢にあら
われた女に誘い出されるように私のからだの髄からじわじわと搾り取られ、ペニスの血流は逆
流していく。やがて私は彼女にとって完璧で、純粋な奴隷となるのだ…。


― 二月十七日

サキュバスの到来…女の声と美しい姿態が迫ってくる。黒い下着に包まれた麗しい肉体。艶や
かな黒髪も、奥深い瞳も、冷酷さに充ちた唇も見えているのに素顔は見えない。女の目元を覆
った仮面。彼女の麗しい足元に跪いた全裸の私…。私は服従の告白を貞潔な精神と肉体で示さ
なければならない。

サキュバスは私の頬を平手でぶった。それから私の頬に唾を吐き、鞭を握りしめた。鞭を手に
した彼女は(性的に)とても美しい。彼女によって私が精神に纏った虚妄の仮面は無残に剥が
されていく。それは毒に侵され、蝕まれる精神の甘美な瞬間。

《崇め、讃えるサキュバスの禁断の脚への敬虔、あるいは服従への接吻…》

薄絹のような黒い下着から伸びている、なめらかな脚…。陰毛のないペニスを晒し、全裸で跪
く私から自尊心がえぐりとられる尊大な快感。女の足元に跪き、頭を垂れて足先から女を見あ
げたときほど、女が美しく見える瞬間はない。艶やかな黒網のストッキングで覆われた白く
むっちりとした脚肌が網目に煌めき、しなやかなふくらはぎや締まった足首から艶やかな光が
零れている。彼女の冷酷な瞳の中には、華麗な淫蕩さを含んだ尖った光が漂い、黒いベールの
ような下着の胸部は酩酊に誘うようなふくよかな乳房を思わせ、私の息を吸い込むなだらかな
下腹部の太腿のつけ根には、うっすらとした漆黒の翳りが透けて見えている。


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