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「夏の出来事 5」
【若奥さん 官能小説】

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卒業-6

タクミは、
自分の家に戻った。

自分の部屋へ行き灯りをつける。

鞄を机の上に置き、そこから
キーケースを取り出す。

それを持って
重い足どりでベッドへ行くと
制服の上着も脱がず
バタンとベッドに倒れこんだ。

仰向けに寝て、
キーケースを持った手を
天井にかざす。 

キーケースを見つめて呟く。


「卒業 おめでと〜
 離婚 おめでと 〜〜」 

  実家に戻って

 ちづちゃんは ここに来て?

     そんで ?


  会ってセックス する 


 今までと 何も変わらない 

   変えたかったけど 


「 まーーぁ、、そんなん
  俺の 勝手な 、、ねぇ?」 


   どうなりたかったんだろ

       俺  

  頼って ほしかった 
    相談してほしかった

   でも

 ちづちゃんは そんなん
   望んで ない 

  ちづちゃんの事見てれば
      分かるじゃん 

   セックスだけ って 

 身体だけ って 


  それが どうして
   こんなに

「ツラいんでしょーかねーー、、
   っ はーーー、、、  」


       あ 。


    プレゼント  



タクミは寝ながら
机の上の学生鞄を見つめる。
鞄の中には
ちづるへのプレゼントが
入ったままだ。


「、、、元気になったら
  渡しますか ねぇ  」 

    そう
  
        元気に  

    、 、 、、って。



    いつ なれっかな 

  なんか しばらく駄目かも

   

  言葉で 伝えても

   何度 セックスしても

     気持ちは


 なんでこんなに


   届かないんだろう 



目の奥が熱くなる。
涙がじわりと浮かぶのが分かり、
そのまま目を閉じた。

目を閉じると
自分が深く落ち込んでいる事を
改めて自覚してしまう。

「 っ はーーーーーー、、」

長く大きなため息をつく。

しばらくするとウトウトと
眠くなってきた。
このまま少し
寝れたらいいと思った。

キーケースは握りしめ
自分の胸の上に置いたままだった。


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