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セカンドラブ
【女性向け 官能小説】

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名前を呼ばれて振りむけば、目の前にいた祐一くんの唇から
妖しげに舌が出ていて、私の舌と空中で絡まった。

「しおりの全部が・・・記憶さえ、欲しいよ」

記憶さえ・・・
目に見えない、私の記憶さえ、祐一くんのモノだよ。

背中に無数に吸いついて、そのシルシを付ける。

誰のところにも、どこにも行かないように。

そのキスマークが見えない鎖となって私を優しく縛りつける。

記憶をなくした5年前の私は
今の私に嫉妬した。

嫉妬して。
羨ましがって。

今の私は幸せだから―――

今の私は、昔の記憶に戻った私自身にさえ嫉妬されるほど幸せなの・・・よ。

「しおりの全ては俺のモノだよ」

そういう祐一くんの全ては私のモノだよ。

「記憶をなくしても、生まれ変わっても、俺のモノだ」

段々と強くなる快感にギュッとシーツを握る。
そんな私を見て祐一くんが小さく笑った。

「しおり、シーツに逃げないで。俺のところにおいで」

その言葉の通り。仰向けにされて
ギュッと抱きしめあう。

愛を・・・感じる。

「んはぁ・・・ぁっ」

「愛してるよ」

何度もそう呟くその言葉は、
記憶をなくしている期間、絶対に言ってくれなかった言葉で。

その言葉の重さと意味の深さを感じる。

池田には言ってくれなかった一言だ。

「今の」私にだけ囁いてくれる。

愛してる―――




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