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大沢商事の地下室
【SM 官能小説】

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蔵の中で-4

 それからの一年余り、亜美は疼きを抱えながらも指で自分を慰めることしか出来ずに過し、高校卒業を待ちかねたように東京に出てきた。

 何の当てもなく東京に出てきたは良いが、なかなか働き口も見つからずフリーター生活。
 心配した親からは帰って来いという矢の催促、見合いの話まで持ち込まれた。
 亜美は親に断らずにアパートを移り、携帯電話の番号も変えた……田舎に戻るつもりは毛頭ない、亜美はSM雑誌の編集部を訪ね歩き、モデルとして雇ってもらえないかと売り込む。
 一時はかなりの数があったSM雑誌も男の草食化が進んだせいか数えるほどしかない。
 M女としてはオールマイティの亜美だが、田舎っぽいルックスが災いしてか、単発の撮影しか入れてもらえない、専属になりたいと願い、髪型や化粧に気を遣ってみるものの、和風な顔立ちに無理に流行を取り入れようとするものだから逆効果、単発の仕事も減り続け、風俗情報誌の編集部に雑用の仕事を見つけて何とか食いつないでいた。
 
 そこでちょくちょく編集部に顔を出す、門村なる人物を知る。
 暴力団幹部で、組の息がかかっている風俗店の情報を持ってくるのだ、暴力団幹部だと承知の上で、門村に懇願してみる。
「私を使ってもらえないでしょうか?」
「あんたを?……」


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