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SM学園・行事幕間
【学園物 官能小説】

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第11話 模擬エスコートC-3

『美術部』

 こんな部活、初めて知りました。 部活紹介の時はなかったように思います。 きっと部員不足で休部中とか、そういう類なんでしょう。 学園の部活は強制的に割り振られますから、最初は部員がいたはずです。 でも、中途退学がチラホラある以上(既に1組と3組では1人ずつ学園からいなくなりました)休眠クラブがあってもおかしくありません。 室内もどことなく埃っぽかったです。

 展示されていたのは油絵が3枚。 どれも両手に収まらないキャンパスに描かれた裸婦像の大作でした。 入口正面に飾ってある『飼育』とタイトルがついた画は、暗闇にツクネンと膝小僧を抱えてしゃがんでいる全裸の少女です。 所々肌に痛々し青痣が浮かび、俯いて、恨めしそうな上目遣いでこちらの様子を伺っている構図からは、全てを諦めた物悲しさが伝わってきます。 右の壁には『動物園』と題字を刻んだ額がありました。 真っ白な檻の中に詰め込まれた十数人の女性が、全裸で互いの唇をむさぼり、所かまわず身体を密着させ、下半身を絡ませて、それぞれのオマンコを誰かの顔に押しつけている情景です。 どの表情も蕩けて、あるいは惚(ほうけ)ていて、知性の欠片も感じさせません。 だらしなく半開きになった厚ぼったい唇からは、喘ぎをともなった荒い息遣いが今にも聞こえてきそうでした。 左の壁に懸っている『論戦』という画は一風変わっていて、ダークスーツでピシッと決めた女性が円卓を囲み、なにやら激しく言いあっています。 そこまではいいのですが、画には円卓の下も描いてあり、どの女性も机の下では股座を開いていました。 1人は直接右手を性器に挿入し、或は電動マッサージ機をクリトリスに当てて潮を吹いており、両手でオケツとオマンコをくじっている人もいます。 円卓を挟んだ上側では真剣な空気が、下ではオマンコ臭が匂ってきそうな空気が、それぞれ柔らかいタッチで表現されていました。

 絵の内容は、まあ、今更特にコメントはありません。 学園らしいというか、なんというか、そんな感じです。 ただし絵の上手下手となるとサラリと流すわけにはいきません。 タッチからして別人が描いた絵と思われますが、どの絵にしても『とんでもなく上手』なんです。 これって本当に学園生が描いた作品でしょうか? プロフェッショナルっていうか、教科書に載っていてもおかしくないくらい、写実的できめ細やかな造形です。 とくに最初の1枚は別格で、ただ全裸でしゃがんでいるだけの女性です。 だのに絵の前に立った瞬間、胸の中に腕を突っ込まれたっていうか……とにかく異様な心地になりました。 

 
 
『鉄道研究会』

 全く興味がない分野であっても、スゴイか大したことないかは一目でなんとなく解っちゃうものです。 そういう意味では、学園の鉄道研究会は、きっとスゴイ部類に入るんでしょう。

 『旧世紀の国鉄最短全駅恥掻日程』では、全国すべての駅で『上下者恥掻(一つの駅で30分過ごし、その間に@改札で全裸オナニーを自撮り Aホームの登り先端にて小水のマーキング Bホームの下り先端にてマン屁を録音 の3つを行うこと)』するために必要な時間を計算していました。 休日ダイヤ、特別ダイヤを全て加味した結果『何月何日何時に何駅から出発すれば最短49日で達成できる』、といった結論が雲霞の如く並んでいます。 『恥掻』の中身はさておき、ダイヤグラムの立て方ですよ。 これ……時刻表と睨めっこしながら作成するんですよね。 1つ作成するだけでも大概な気がします。 私に作れって言われたら、1日や2日じゃとても作れそうにありません。 だのに、ポスターに並んだ計算例は軽く100通り以上あるんですけど……これ全部が手作りだとしたら、あまりの不毛さに圧倒されます。

 『大回り実践報告』は、日曜日に部員と顧問で校外に出て、一番安いチケットでどれだけ長い距離の乗車が実現できるかを実践したレポートが載っていました。 『行政地区を跨いだとしても乗車駅と下車駅が同一区であれば最小料金で構わない』というロジックを応用し、1つの区を起点にして、あちこちの区境を跨いだ路線を料金の追加なしで乗り継ぐ試みです。 何が楽しいかはさておき、そんな鉄道乗車方法があるっていうのは知りませんでした。 
 休日とはいえ身分は学園生ですから、制服の着用は必須みたいです。 衣服の着用を許されていないCグループ生は、この『大回り』に参加していませんでした。 学園を一歩でれば、私達の身だしなみは公序良俗に反します。 かといって、牝としての自覚を無くしてはいけません。 なので『大回り』中は電車で『区境』を跨ぐ都度、その場でオナニーをしてイクことにしたようで、ポスターには『スカートの上から股間を扱(しご)き、カメラにピースしながら首輪を光らせている写真(オナニーで絶頂すると首輪が光るシステムは、学園外でも健在です)』がいくつも載せてありました。 部員のスカートは一人残らず沁みだらけで、沁みの数がオナニーの回数と思うと、何十回もオナニーさせられたことが見て取れるから、ポスターを見ながらゲンナリしました。
 しかも電車内では、部員以外は皆、きちんとしたシックなスーツをきてるんです。 学園なら、いつどこでオナニーをさせられても可笑しくありませんから、正直どってことありません。 感覚がマヒしちゃってること、認めます。 ですけど、学外じゃそうはいきませんよ……キチンとした身だしなみの人ごみの中で、強制されるオナニーなんて、あんまりゾッとしませんよね。

 他にも『始発駅起点、全駅全経路ナビゲートプログラムの開発』や『粘菌による首都圏鉄道網の再現』といった企画が貼られており、それなりに面白く読ませてもらいました。 ……ただし鉄道の何がそんなに楽しいかの一点においては、最後まで共感できませんでした。





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