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【学園物 官能小説】

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衝撃の放課後-4

「何だ」


拍子抜けして呟いた独り言さえ、虚しく響く。


誰もいない教室は、夕日が降り注ぎ辺りを黄色く染めている。


入り口から一番近い席の机に手をついて、友美は大きなため息をついた。


「ここじゃないなら……」


そうひとりごちながら、友美は次なる目的地を頭の中で考える。


図書室? 体育倉庫?


小説なんかで、放課後デートの場所として挙がるような場所を思い浮かべてみたけれど、友美らの学校に限って言えば、どうも現実的じゃなかった。


図書室は施錠されているし、体育倉庫だって今の今までバスケ部を初めとする運動部が体育館を使っていて、そのすぐ横で逢いびきなんて無理がある。


他にも理科室、家庭科室、図工室など、あらゆる空き教室の存在を浮かべてみるけれど、全て施錠されているからこっそり忍び込めるはずがない。


ダメだ、もう学校も締められるだろうし、きっと奈緒と野々村も帰ってしまう。


「あー、もう。どこにいるのよ」


前髪を無造作に掴み上げた瞬間、友美の脳裏に一筋の光が差し込んだ。


「多分あそこなら……」


ふと施錠されてない教室があったことを思い出した友美は、掴んだ前髪からゆっくり手を下ろした。


友美と奈緒が所属している美術部の活動場所の美術室。


顧問の横山先生は、部活動があまりないことから察するに、かなりズボラな男である。


そんなズボラな横山先生が鍵の管理をしっかりしているわけもなく、また、授業の度に鍵を開けるのが面倒ということで、いつも鍵はかかっていない状態なのだ。


しかも、美術室は3階の一番隅。コの字型の校舎の端っこだから、わざわざ美術室に用でもない限り、そこに立ち入る人間はいないはずだ。


そこなら、人目を気にせずゆっくり二人で過ごせるはず。


答えを導き出した友美は、少し汚れが目立つようになった上履きを見つめてから、一歩踏み出した。




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