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大沢商事の地下室
【SM 官能小説】

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秀才メイド-1

 有名国立女子大の学生でありながらメイド喫茶でアルバイトをする女性、名前を裕美という。
 
 裕美は千葉の木更津に生まれ育った。
 小さい頃から利口で優しく、大人の言う事も良くききわける申し分のない「良い子」だった。
 そんな裕美が「奉仕」に目覚めたのはまだ幼稚園児、4歳の頃、と言っても特段にエロティックな体験と言うわけでもなく、ごく些細な出来事、目覚めたと言っても小さな興味をその脳に刻んだ、と言う程度の出来事だった。
 母親の実家は館山、そう遠くないのでしばしば遊びに行き、祖父母も申し分なく孫を可愛がってくれた。
 小さな出来事と言うのは祖父と一緒に風呂に入った時の事。
 利発さゆえに好奇心の塊だった裕美は、祖父の股間に自分にはない物がぶら下がっている事に興味を持った。
 もっと幼い、乳児の内から父親と入浴していたらそんなこともなかったのだろうが、若くして中間管理職にまでなっていた父親は毎日忙しく、たまに早く帰宅しても疲れ切っていて、裕美を風呂に入れるのはもっぱら母親の役目だったのだ。
 興味をそそられた裕美はソレを手にとってみる、途端に祖父はすっと腰を引き、『だめだよ、そんなとこ触っちゃ』と嗜めた、ただ、その口調に厳しいところはなく、好奇心の方が勝った裕美は手を引かず、それを軽く握り締めた……途端にソレはピクリと動き、裕美もびっくりして手を引っ込めた……祖父はそれっきり何も言わなかったが、バツの悪そうな顔をしていた、その様子から何か大人の秘め事、という匂いを裕美は嗅ぎ付けた。

 ただ、そこから裕美の好奇心が嵩じて行くという様な事もなく、程なくして生まれた弟にもソレはくっついていたので、裕美はそこが男と女の体の違いなんだ、と納得して何事もなく成長して行った。
 
 裕美が男性を強く意識する様になったのは中学に上がってからの事。
 中一の時、不良と呼ばれるクラスメートがいた、その娘、朱美は母子家庭、母親はホステスをしていて夜は不在、朱美は高校生に混じって夜遊び三昧、その事は親たちにも知れ渡っていて朱美と仲良くしようと言うクラスメートは皆無、陰でこそこそ言われると朱美はしばしばキレて一層クラスから浮いていたのだが、裕美とだけは何故か気が合い、そこそこ仲良くしていた。
 裕美の親も朱美の芳しくない評判は知っていたのだが、裕美に全幅の信頼を置いていたのでとやかく言わなかったのだ。

 中一の朱美が夜遊びできるのにはわけがあった。
 中学生ではアルバイトは無理、母親はそこそこの収入を挙げていたし、夕食代も必要だったので小遣いはかなり多い方だったが毎夜のように夜遊びできるほどの金を持っているはずもない。
 朱美は体と引き換えに金を得ていたのだ。
 3P、輪姦と言った様なアブノーマルな世界まで踏み込んではいなかったものの、母親が出勤した後のマンションに高校生、時には大学生を引っ張り込んではセックスし、その都度1万程度の金を手にしていた、そして同じマンションに住むクラスメートは噂でそれを耳にし、実際に男を誘い入れる現場も目撃していたのだ。
 朱美自身はそれをおおっぴらに口にする事はなかったし、仲良しの裕美にも全てを打ち明けることはなかったのだが、フェラ体験の話までは打ち明けたことがある。
 男の人のアレをしゃぶる……。
 裕美にとってそれは衝撃的なことだった。
 祖父とはその後も何度も一緒に入浴している、ただ、裕美の手の中でソレがピクンとして祖父がバツの悪そうな顔をして以来、ソレはジロジロ見たり手を伸ばしてはいけない物だ、という認識を持っている、ソレをしゃぶるとは……。
 ごく真面目な裕美でもセックスについては知っているし、男のアレが勃起すると2倍くらいの大きさになることや射精の事も知っている、小学校でも習うことだし、女子の間で話題になることもある。
 しかし、祐美には『セックスとは愛し合う男女が愛情を深め合うためにするもの』と言う認識がある。
 子作りと言う本来の目的から離れて、男女とも快感を得るためにそれをする、くらいのことは理解していたが、あくまで愛の営みと言う綺麗なイメージのもののはずだった。
 
 しかし、しゃぶると言う行為は女性側から考えて気持ちのいいものとは思えない、まして子作りという本来の目的からはかけ離れているし、ベッドの上で抱き合い愛し合う、というような甘美なイメージからもかけ離れている、裕美がそれを初めて朱美から聞いた時感じたのは、ただ男の快楽のためだけに女が奉仕する、それもかなり猥雑なイメージ、おそらく顔をしかめるか何かしたのだろう、朱美もそれっきり口をつぐんでしまった。
 
 しかし、その猥雑なイメージは裕美の頭にこびりついて離れなくなった。
 思い返せば祖父のアレはかなりグロテスクなものだったし、黒々としたアンダーへアに隠された母の性器も自分のものとはかなり違って少しグロテスクだと思っていた。
 大人の男の人のアレを大人の女の人の性器に挿入する、と言うのはかなりグロテスク……
セックスと言うのはそれほど甘美なものではないのかな……と思う。
 しかし、夫婦仲が良く、自分や弟に優しく、誰にも好かれている両親も当然セックスしたから自分や弟が生まれたのであり、祖父母も同じだ、だとしたら自分が抱いていた甘美なイメージの方が間違っているのかもしれない、男と女と言うものはもっと貪欲に、グロテスクにお互いの体を求めるものなのかも……。
 裕美はそれまで自分の心の中に濁りを感じたことはなかった、朱美の告白に端を発したセックスのイメージは一点の濁り……しかし、その濁りは消えないし、消し去りたいとも思わなかった。


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