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変態学園の日常
【学園物 官能小説】

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第13話 29番日誌L-5

 動画が終わったあと、牝としての自覚を試す最も大事な行為が『マスターベーション』ということで、マスターベーションにおける『社会人の嗜(たしな)み』を教えてくれた。 一言でいうと『いついかなる状況でも発情し、激しく絶頂する無様な自分を晒す』ことだ。 うーん……一応日誌に書いてはいるけど、オナニーの嗜みなんて全然腑に落ちない。 
 
 公認馴致士の人達は、牝度を確かめる意味で、BないしAランクの社会人になった女性や、高ランク女性予備軍にあたる学園生徒に、『マスをかけ』『マス』『センズリ』と声をかける。 声をかけられたら者は、時と場合、状況を選ばずマスターベーションに専念し、『2分以内』に激しく壮大に声を挙げながら絶頂しなきゃならない。 例え直前にマスターベーションをしていようが、その日体調が悪かろうが、電車で移動中だろうが、記念式典で公演中だろうが、何をしようが関係ない。 もし嬌声が小さかったり、潮の吹きだしが甘かったり、イク状況が周囲に伝わらなかったと公認馴致士が判断すれば即アウト。 『アウト3つでランク降格又は降格審査』になる。

 この制度の目的は、牝性を確認すると同時に、牝性を発揮する機会をつくることだ。 社会生活を営んでいれば『おまんこを晒して牝性を自覚する』ことなく一日が終わってしまう。 業務に関係なく他人におまんこを見せられれば不快だし、他人のおまんこを見たいわけでもない。 基本的に社会人ともなれば、いちいち他人の無様な姿なんて見たくないものだ。 だから、つい遠慮して牝性をアピールできなくなる。 その結果として、一日中マスターベーションを公開せず、おまんこも晒さず、といった牝らしからぬ一日を過ごすこともある。 それでは肝心の『社会人の嗜み』が疎かになり、せっかく学園で鍛えた牝の本性が鈍ってしまい、社会人に相応しくない素養に貶められる。 だから公認馴致士が、いわば汚れ役を買ってでる。
 すべての女性に存分に牝性を発揮させ、女性の嗜みを担保する――というのが、公認馴致士の存在意義、レーゾンデートルだそうだ。 【句菜】さんが何を言っているかはよくわからなかったけれど、何が言いたいかは何となくわかった。 

 要するに学園を卒業したあとは、公認馴致士が『マス』とかいうたび、その場でオナニーしなきゃいけないってことですよね。 質問なんですけど、2号教官もそうなんですか? 公認馴致士の人に『マス』っていわれて、その場でオナニーさせられたりってこと、あるんでしょうか?

 講演の終わりに、【句菜】さんがマイクを通じ、私達全員に向けて『せんずり』と言った。 22番さんがすぐさま姿勢を崩してオナニーをはじめた。 それで私達も慌てて逆立ちを止めて、みんな急いでその場オナニーだ。 急な展開で気持ちを昂ぶらせきれないでいると、【句菜】さんに『声が小さい』と叱られた。 それで、わざとらしいくらい大きな声をあげて、激しく指を出し入れしてイったものの……不意打ちのオナニーはすごく疲れる。 1組と2組は全員イったけど、3組のコが2人、結局2分間じゃイけなかったみたい。 こういう時ってどうなるんでしょうか? まさか即中退とか、そんなわけないですよね? 3組の担任に『後で前に来なさい』って言われて、2人とも顔色が真っ青だったけど、大丈夫かな……大丈夫でありますように。

 とりま、そんな感じの今までになく殺伐とした講演会でした。 
 2号教官がいつも教えてくれるように、オナニーって大事なんだって痛感してます。 いっぱい書きましたが、今日はこの辺でお終いにします。 

 【追記】 いつも私の質問に答えてくれてありがとうございます! とっても、とってもとっても道標(みちしるべ)っていうか、イメージができて、教官のコメントは暖かいなって思ってます。 今日のノートも質問ばっかりでごめんなさい。 面倒だったら答えてくれなくて構いません。 もし答えてくれたら、またクラスのみんなに伝えようと思ってます。



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