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ゴヤ・シンドロームの男
【その他 官能小説】

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夢の干渉-1

 今日は日曜日だ。町を散歩してると若い女性がやたら多い。

 俺は今全裸鑑賞モードで歩いている。

 隠者によると、街で見かけて心惹かれた女性は潜在的に記憶され登録されるのだそう。

 一度登録された女性は夢の中に何度でも呼び出すことができるし、SEXもできるのだそうだ。

 このモードで歩いてると自然に若い女が沢山集まる所に足が向く。

 気がついたら女子校の学校祭会場に入っていた。

 会場内はサークルごとの発表会場になっていて、女子プロレス研究会ではレオタード姿の女子が、やって来た客に技をかけてみせるというのがあった。

 ところが技をかけられるのは嫌なのでみんな敬遠する。

 確かに客引きをしているのはごっつい感じのゴリ女風の子なので、余計遠慮しているのもある。

 俺はそれでも後学の為に希望した。

 それにゴリ娘は確かにごっついが、体の筋肉が均整がとれていて美しい体をしていた。

「あっりがと〜ございます。お一人様ごあんなーーい!」

ゴリ娘に奥に案内されるとなんと結構可愛い子も沢山待ち構えていた。

「では早速私からコブラツイストで」

 ゴリ娘が体を密着させて技をかけてくるが密着した気持ちよさが大きくて、痛さは加減しているせいかそれほどひどくない。

 けれども力を入れられれば耐えられないだろうということは十分想像できた。

 その次からだんだん可愛い子になっていった。

 多分途中で「もう良い!」と断られない為に、全員が技をかけることができるように考えたオーダーなのだろう。

 そして、ゴリ娘が客引きに立つのも、最初からエッチ目的で希望者が殺到したらかけるほうも嫌だから、そういう作戦にしたんだろうということがなんとなく分かった。
 
 俺は全裸鑑賞モードでかけてもらっているから、裸の女の子に抱きつかれて技をかけられているのと同じだった。

 ましてレオタードの布は薄いので感触的にはヌードの体と大した変わらない。

 俺は催眠をさらにかけて、いくら興奮しても勃起しないと暗示をした。

 これで恥をかかなくて済む。

 多分勃起した時点で、技をかけるのは中止になるだろうというのは想像にかたくないからだ。

 こうして俺は一番最後の可愛い子まで全員に無事に技をかけてもらえた。

 終わった後は、一つだけ技を教えてもらって逆にかけさせてくれるという。

 俺は比較的覚えやすくて、それほど厭らしくないスリーパー・ホールドをゴリ娘にかけさせてもらった。

 もちろん本気ではなくやさしくかけた。

「本気出しても良いですよ」

 ゴリ娘がそういうので、ほんのちょっと力をこめたが、

「もっとやって!」

 それで、もっとやったら本当に落ちてしまって大騒ぎになった。

 二三秒で頬を叩かれて目を覚ましたゴリ娘は、一度男の人に締められて落ちてみたかったと危ないことを言って笑っていた。豪傑だ。

 技をかけられるのを専門に引き受けているゴリ娘はそれだけ実力があるのだろう。

 最後にゴリ娘に協力してもらったお礼として喫茶券を貰った。

 喫茶券はテニス部がやってるカフェだ。

 カフェの場所はすぐに見つかった。

 俺が中に入って生徒用机で作ったテーブルにつくと、一人の女生徒がテニスウエアにエプロンをつけて注文を取りに来た。

「いらっしゃいませ、ご注文を伺いま……」

 途中で言葉が途切れたので、俺は顔を上げてその娘の胸を見た。

 するとその娘の胸に名札がついていて「三上沙也加」と書いてあった。

 そして顔を見ると耳まで真っ赤にして俯いているではないか.

 えっ、もしかして知り合い?

 で、顔をよく見たら今度は俺の方が驚いた。

 そうなのだ。昨晩夢に見た侍女のスーザンと同じ顔をしていた。

『夢で会っていると運命的に現実の世界でも引き合うので、出会う事が多いのじゃ』

 隠者の声が聞こえた。なるほどそうか。ではどうして赤面しているのだ?

『それは夢の中でSEXの一歩手前まで行った仲だから、潜在的にハヤトを男として意識したからじゃ』

 えっ、夢と現実はなんの関係もないだろう。あれは俺の夢なんだから。

『前にも言わなかったかな? 深い夢は共通の世界で見るものだって。

 川の上流は沢山あるが、下流では一つの流れになって海に流れるじゃろう?

 個人の夢は深く下って行くと集団の夢になるんじゃ。

 だからこの娘も覚えてはいないがハヤトと同じ夢を見て、中途半端な気持ちになってるのじゃ。

 つまり潜在的にハヤテとセックスしたいと欲望している。

 だから脳が興奮し、血が集まって温度が上がった。それで熱に弱い脳を冷やすため顔面の血管に熱を逃がしたのが赤面という現象じゃ』

 そうか好きな人の前で顔が赤くなるのは、潜在的に交わりたいと願うからなのか。

 とすれば今この子をナンパすれば簡単に落とせるということか。

 だが俺の口から出たのは誘いの言葉ではなかった。

「コーヒーとショートケーキを」

「は……はい、かしこま……まりした」

 ん? いま噛んだよな。これも脳の血を一気に逃がしたため思考力が弱くなったせいか。

 俺はそこでコーヒーを飲んでケーキを食べてから会場を出た。

 そのカフェにいた間ずっと三上沙也加の視線を感じていた。


 


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