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おっぱい搾乳訓練所
【学園物 官能小説】

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19.うんち訓練の開始-2

「こんにちは。 あたしは認識番号『B151YZ337』、源氏名は『森末和美(もりすえ・かずみ)』。 ここで『室長代理』兼『検査技師』をやらせて貰ってます。 もうここに来て3年になるかしら」

 飾らないのは言葉遣いも同様で、スッと左手を差し出した。 

「えっ? えっと……手……ですか……?」

「握手だよ、あ・く・しゅ。 自己紹介のあとは、握手って相場が決まってるわ。 これから短い時間だけど同じ職場で過ごすんだから、仲良くするに越したことないんだし、お互い手くらい握りましょう」

「はぁ……まぁ、そういってくれると嬉しいです。 ええっと……よ、宜しくお願いします」

 上目遣いに、恐る恐る手を握り返すひなこ。 学園の上下関係になれたひなこからすれば、和美の態度は破格にきさくで、逆に怖い。 綺麗なバラには棘がある。

「さっそくだけど、人手が全然足りてないの。 常時3人の検査技師で回してるんだけど、この時期は研修生を受け入れるから、私以外は出払っちゃってるわ。 それなのに、急に研修生が1人キャンセルになって……しかも『性能未達・再検査者』が20人も来ちゃった日にゃあ、あたし1人でどうしようって思っちゃうわけ。 はっきりいって、今、回ってないのよね。 ひなこさんだったかしら、簡単に検査の説明するから、さっそく戦力に数えさせてもらうからね」

 ポン、親し気にひなこの肩を叩く。 和美の様子には、今までの所裏表が感じられない。 きさくさゆえに身だしなみに無頓着で、同僚として扱いたいがゆえに親しみを見せる。 もしそうなら、ひなみは『自分が貧乏籤を引いた』という認識を改めなければならないだろう。 どんな研修先にしろ、上司に恵まれることが第一だ。 その点、和美が第一印象通りのキャラクターなら、ひなこにとってこんな有難い上司はない。

「は、はい。 あの、色々分からないことがあると思いますけど――」

「うんうん、わかるわかる。 だけどみなまで言わなくていいわ。 最初は何にも出来ないくらいが丁度いいの。 どんどん質問して、ずんずん吸収してくれる方が、あたしは好きよ。 変に勘がいいコより使いものになるのも早いからね。 質問に遠慮はいらないわ。 どんな質問でもドシドシ受け付けたげる」

「――よ、よろしくお願いします」

 内心では『うわあ、嘘っぽい』とも思ったけれど、流石のひなこも、この感想を口に出すほど肝が太くない。 素直に頭を下げた直後、ポンと小包を渡された。

「今日の検査メニューは全部済ませといたわ。 あとは、明日に向けて、『節制食事』と『基礎管理』を20人分設定して、遂行するだけでお終いなの。 それに着替えたらすぐ隣の部屋にいらっしゃい。 まずはここでの仕事の流れと『節制食事』、『基礎管理』のやり方だけ、教えとくから」

「り、了解です」

 足早に立ち去る和美。 せかせかと、実に忙しそうだ。 ひなこは渡された小包を解こうとするも、気持ちが先走って、固い結び目に手こずってしまう。 本当はどっしり構えるタイプのひなこであるが、つい和美につられてしまったようで、どうにも気がせいてしまう。

「……うわぁ」

 ピンク色の手袋に、ピンク色のニップルバンド。 ピンク色の鼻フックにピンク色のワッペン。 ピンク色の全身タイツにピンク色のストッキング。 止めはピンク色の先端が蹄様になったピンヒールに、ピンク色のドリルっぽい紐がついたゴムプラグだ。 

「……なるほど」

 中から出てきたのは、悪趣味なピンク色に統一された、タイツと装身具の数々だった。 学園で鍛えられたひなこは、それぞれの用途をすぐに理解する。 

「U字型の鼻フックに、ドリル付のアナルプラグ……ピンク色の蹄まで、ご丁寧にどうも……」

 ふん、自嘲気味に鼻を鳴らす。 通常の首輪に連結する鼻フックであれば、上下左右あるいは斜め4方向へ鼻孔を拡張するのがノーマルタイプだ。 鼻孔を上にひっぱって切れ長の穴にする『U字型フック』は、学園ではあまりお目にかからない。 拡張度合いが低いためだ。 それを敢えてつけさせる理由は、いかにも短毛動物を思わせる『ドリル型の尻尾飾り』がついたアナルプラグから推測できる。

「これ、要するに、あたしに『豚さん』になれっていうことですよね……はぁ……最悪です」

 ブツブツ呟きながら、ひなこは全身タイツから順番に、与えられた装身具を身につけた。 顔は思いっきりイヤそうにしているが、動き自体はキビキビしたもので、ほんの少しの逡巡も見せない。

 アナルプラグも一息に押し込むし、鼻フックもちゃんと限界まで拡張するよう、自分に厳しくピンと張る。 ひなこの童顔が醜く歪み、あっという間に下品で不細工な豚顔が現れる。 そうやって一式身につけたひなこは、さっきまでの楚々とした和風少女の面影はどこへやら、インモラル変態の恰好だ。 如いていえば『子豚』とでもいうべきだろうか?

「この恰好が制服ですか……」

 チラリ、鏡に映った自分の姿を横目で見てから、和美の後を追いかけるひなこ。

「ひなこって呼んで貰えるのは捨てがたいですけど……これはちょっと、っていうか、どうかんがえてもナシ……こうなったらちゃちゃっと勉強して、なるたけ早く修了するです……ふぅ」

 小さく肩を竦め、鼻を鳴らす。 ただしあくまでも普段通りに、だ。 何も言われないうちから『ブヒ』と鳴らすのが正解なんだろうけど、そこまで媚びるつもりはない。 

 こうして『ひなこ』――正式名称【B22番】――の、Cランク認定研修が幕を開けた。


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