根-10
ソコを何度も攻められて、何も考えられなくなる。
「やの・・・さっ」
その懇願に両手を伸ばせば、私の腕の中に矢野さんが身体を預ける。
ギュッと抱きしめた背中に、思わず爪を立てた。
「いやぁ」
段々と私を襲う、大きな波に乗ろうとした時に
矢野さんは、分かっているかのようにスッと指を引き抜いた。
「ごめ。このままイかせてやりたいけど
1番最初は一緒にイきたい」
そう言って、自分自身にゴムを付けて性急に私の中に身を沈めた。
グィッと中に入ってくるこの感覚に
愛しさを感じて、腕を伸ばす。
再び戻ってきたその身体を、逃がさないように抱きしめて爪を立てる。
矢野さんはその腕の中で、窮屈そうに私の中を堪能するかのように律動する。
私の痙攣が再び呼び戻されて
段々と大きな痙攣になろうとする瞬間に
矢野さんも大きく痙攣した。
いちばん深いその場所で
矢野さんは私と一緒にイった。
「少し・・落ち着いたら一緒にシャワーを・・・浴びよう」
矢野さんは荒い息の中、やっとの事でそれだけ言うと、次に小さく
「好きだよ」
と言った後に両方のまぶたにキスをした。
ギュッと抱きしめられたその太い腕に私は無意識にしがみついた。