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七ツの短小な荒スジ
【エッセイ/詩 その他小説】

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「伊勢物語」に憧れて-4

 【第六筋】


波の音で目がさめたら
片足が崖っぷちに垂れさがってた

なんだ 私 寝相が悪いから
この上で一晩眠ったら
夢みてるうちにドッボーンと
海底に行けると思っていたのに

目のまえに 
のぼったばかりなのに
朝の光に消え入りそうな
細いお月さま

なんなん それ?
なんで 生きていけよ 
って 上から目線で
私に言ってるわけ?


 【第七筋】

(おとめたちは
だれのために 美しくなるの?
いかなる ほまれをもとめて
いどみの場に おもむいていくの?)

前という過去に吸いよせられて
後という未来が開きはじめる
進み出せば 自ずとおとめたちが
放ちだす 純真な色香

いどみの場に絶えず
満たされ行き交う笑顔
勝利は涙に惑わされず
敗北しても悲嘆にくれない

いどみの始まりは
目を閉じたくちづけ
目で見るよりも相手の
唇の色を感じられる

唇を染めるのは
敵が捧げる無言の愛
次に賭けるより今を一筋に
貫きとおすrouge field



((全篇 これにておしまい))



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