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離婚夫婦
【熟女/人妻 官能小説】

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悲しみのシーサイド-2

「ま、上手くまとまって、式を挙げる時には呼んでくれよ。2回目のご祝儀は無いけどな」
「気長に待っといてくれ。その前にお前が離婚して、スピード再婚までしちまう可能性だってあるけどな」
「ハハハハっ、馬鹿なこと言うなよ。俺はそんなに冒険家ではないよ」

 久しぶりに同期の飯島と話をした。望未との離婚話が中心になってしまったが、色々と語らえて楽しい一時だった。
 翌日から開催された展示会は、初日、二日目と大盛況で、来場者数は最終日を前に既に昨年並みの数に達している。引き合い件数も当初の見込みをゆうに超えて、終了を待たずして大成功といえる上々の結果となっていた。
 豊川も、食事の時間を惜しむくらいに接客役をこなした。一日がバタバタと過ぎてゆき、気付くと閉館時間になっている二日間だった。
 閉館後は、簡単なミーティングを行い、そのまま反省会と称する飲み会に突入する。展示会委員以外にも多くの会社スタッフが来場し、反省会も30人規模の会になっている。盛況な展示会になっていることもあって、堅苦しくない非常に楽しい反省会であった。
 特に二日目の反省会は、今期間最後の飲み会となるため前日以上に盛り上がった。重要顧客の接待から戻った常務も参加し、仕事についての忌憚のない意見交換も出来た非常に充実した展示会であったと言える。
 言い訳かもしれないが、そのように忙しく動いていたから奈津美のことはコロっと忘れていた。ふと思い出し、携帯を確認してみたが、奈津美から連絡があった痕跡は残っていなかった。機嫌を損ねてしまったのだろうか。
 奈津美はこと連絡することに関しては、そこまで束縛するようなタイプでは無い。連絡しないから怒るとか、1日何回連絡しなければいけないなどの強制ルールを押し付けてくるようなことはしない。
 それでもどちらからか、1日1回ぐらいは連絡をしていたことを考えると、ここ4日間連絡が無いのは明らかにおかしい。
 ただ、今日この時間はおそらく店に出勤している時間なので電話連絡は難しい。とりあえずメールで謝っておき、奈津美からの返信を待つことにした。

 奈津美からの返信は、夜中の2時に入っていた。
 連日の疲れと、飲酒のせいで早々に熟睡してしまった豊川がそのメールに気が付いたのは、起床した6時過ぎだった。
「こっちも連絡できなくてごめんね。実は体調不良で月曜から水曜まで昼も夜も仕事を休んだの。今は復活して全然大丈夫だから心配しないで。お店は今日から出勤でーす」
 どうやら体調不良だったらしい。
(まさか妊娠したんじゃ・・・・・・)
 先日の中出しが頭をよぎる。
 医学的知識があるわけではないので、妊娠した場合、どのくらいで初期症状が出てくるのかはわからないが、たった2,3日で現れるものなのだろうか・・・・・・
 知らないだけに、そういうこともあるのではないかと気が気ではならない。
 とりあえず何かがあったわけではなさそうなので一安心だ。

 最終日も、前日までとはいかないまでも、それなりに好況であった。この盛況ぶりに、遠方に出張していた社長までもが予定を繰り上げて会場に来場するなど、会社全体が沸いた。
 来週以降、会社全体が多忙になってくることが予想される。週末はゆっくり休んで英気を養わなければならない。
 とりあえずは奈津美の顔を見て、一息つきたい。今日は店に出勤しているだろうから、顔を出して帰ろう。

「いらっしゃいませ」
 店に入るといつものボーイが出迎えてくれた。
「あんなさんでよろしいですか?」
「うん。お願い」
 もう顔を見ただけで誰を指名するのかがわかっている。
 豊川だけでなく、常連ならばそんなもんだろうし、逆に常連のご贔屓もわからないようなボーイならばこの世界でやっていけないだろう。
 席もいつもの席を用意してくれた。店内を軽く見渡すと、土曜日としてはやや少なめの客入りか。
 しばし席で待っていると、奈津美(あんな)がやって来た。
「おかえりなさい。お疲れさま」
 軽い握手から始まる。
「体調はどう?」
「うん。だいぶいいかな」
「そう。今日も休んじゃえば良かったのに」
「そういうわけにもいかないの。お給料もそうだけど、出勤が読めない子って扱いずらいじゃない!?私もこの歳だから肩たたきされないように必死なのよ」
 本心かどうかわからないが、根が真面目な奈津美のことだ恐らく本音だろう。
「ね、来て早々悪いんだけど。今日はこの位で引き上げてくれない?」
「ん!?なんで?」
「疲れてるでしょう。で、明日ドライブにでも連れてって。調子悪かったし、気分転換したいの」
 確かに奈津美の言う通りだ。展示会はクソが付くほど忙しかったし、立ちっ放しの時間も長く、腰も痛い。ゆっくりと横になりたいというのが本心だった。
 しっかりと見透かしてくれて、心遣いをしてくれた奈津美の気持ちが嬉しかった。
「じゃ、お言葉に甘えて、1時間で帰るか」
「ゴメンね」
「いや、逆に嬉しいよ。正直、足なんかパンパンだし、腰も痛くてさ」
「でしょー。もう若くないんだから無理しないでね」
「ありがとう」
「今日はゆっくり寝て、明日、ね」
「わかったよ」
「じゃあ今日はお泊りしないね。泊まると何だか変な気持ちになっちゃうから。そういうことすると腰の休養にはならないもんね」
 奈津美が泊まりに来たとしても、そんな気にはならないだろう。奈津美に会ってリラックスしたことで、身体的な疲れがドッと出てきた。アルコールを口にしたこともあって、身体全体がほぐされたような感じになってきている。だからこそ余計にダルさを感じ始めている。
 この店は時間制になっていて、単位は1時間。前金制なので最初の1時間分は支払っている。とりあえず1時間奈津美とまったりとグラスを傾け、店を出た。
「じゃ、明日よろしくね」
 ニッコリと笑顔で見送ってくれた。


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