投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

憂鬱なお姫様
【その他 官能小説】

憂鬱なお姫様の最初へ 憂鬱なお姫様 101 憂鬱なお姫様 103 憂鬱なお姫様の最後へ

それから-10

強面の師匠は、こっそりと手を繋いでいたティアラとラウルを見ると、

フッと微笑みながら言った。


「試験は合格でも、しばらくは俺と組んで狩りに出るからな!

覚悟しとけよ、ラウル!」


そう言い残して笑いながら、ズカズカと足音を立てて去っていった。


彼が見えなくなると、ボソッとラウルは呟いた。


「マジかよ・・・。」


ティアラはクスクスと笑いながらラウルを見上げた。


「そんなに厳しかったの?」


「あぁ・・・スパルタだったな。戻った頃には体がなまっちまって、

ひどい目にあわされるかもな。」


「じゃあ、早くここを出る準備しなくちゃね!!」


「いや、急がなくていい。」


「え?」


ティアラが首をかしげるとラウルが彼女を不意に抱きしめ、頭を撫でた。


「俺が忙しくなったら、ゆっくりいちゃつけねぇだろ?」


らしくない事を言われて、ティアラは戸惑う。


(いちゃつけないって・・・ラウルもそんな事思ってたの?!)


嬉しいような恥ずかしいような気持ちになる。


「私もこうしてたい・・・。」

ティアラがそう言うと、ラウルは抱きしめたまま彼女に囁いた。


「俺の嫁になってくれ。」


ティアラは頷きながら


「はい」と答えた。


憂鬱なお姫様の最初へ 憂鬱なお姫様 101 憂鬱なお姫様 103 憂鬱なお姫様の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前