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ヒューマン・ロール・プレイ
【調教 官能小説】

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〜 情報その1 〜-2

 ……。


 先輩が開いた1つ目のフォルダには、『ににのカラダ(素材)』と名前がついていました。 開いた瞬間飛び込んできたのは、一面一色な写真の群れです。 肌色、肌色、肌色、肌色……全部で何千枚とあるんじゃないでしょうか。 一目見て全裸の自分を撮影したんだな、と分かりました。

 肛門の接写。 距離を置いてパシャリ。 皺の1本1本を大写し。 お尻の割れ目からちょこっと顔を覗かせた菊門をパシャ。 お尻を手で割ってこんもりと競りあがった菊蕾を1枚。 気張ることで入口が拡がったところを激写。 排泄物がチラッと見え隠れする狭間をパシャリ。 息み過ぎて捲れてしまった肛門の内壁にクローズアップ。 たかが肛門だけに何枚費やすのかと呆れるくらい、くすんだ蕾を納めた膨大な写真が並んでいました。

 膣の写真は言わずもがな。 接写、大写し、わざとピントを暈(ぼか)した写真、股を閉じて隠した一枚、陰唇を拡げたところ、指で膣口をピンと伸ばした様子、包皮を剝いたクリトリス、包皮を被ったクリトリス、オマンコ汁の滓を指で集めて写真に納めたり、テカテカ光って糸を引いた指先をアップにしたり――考えられる限りの写真が溢れています。

 膣、肛門、乳首。 他には、鼻、口、舌、喉、耳、脇、目……あらゆる身体のパーツを様々な角度から写真にとっているわけです。 顔のアップも色々で、笑ったり泣いたり、怒ったりしょんぼりしたり、まるで百面相を自撮りしたように、あらゆる表情が揃っています。
 全身を写したものも、勿論沢山ありました。 こちらは先ほどの顔写真とうって変わって、一様に冷たい能面です。 総じて【B22番】先輩の肌はお人形さんみたいに真っ白でシミ1つないし、手も足もほっそりしてて、スラッとして、先輩はすっごく綺麗に写っていました。 顔に感情が籠っていないせいでしょうか、高貴っていうか、まるで上品なお人形を彷彿とします。
 ポーズはといえば、第1から第6姿勢は基本です。 そこから派生して、何かを蹴る動き、投げる動き、屈む動き、踊る動き、柔軟体操をする動き、ポニープレイの動き、格闘の素振り、勉強の素振り、そして様々な体位で自慰に興じる姿……とても数えきれる種類と量じゃありません。

 どうしてこんな沢山撮ったんだろうっていう疑問は、すぐに先輩が解いてくれました。

『ににの写真は全部で1000枚あります。 自分のカラダでもって、違う構図の写真を1000枚以上作るっていうのが最初の課題です。 似たような構図は自動的に消去されちゃいますから、変なポーズもしなくちゃいけませんし、結構大変です』

 なるほど、納得です。 確かに被写体とカメラの距離感を含め、同じ写真は1枚もありません。 第3姿勢が10枚ほどありますが、ある写真では膣に指を入れていたり、別の一枚では指を鼻の穴に突っ込んでいたり、膣を左右に広げてクリトリスを露出していたり。 どれも卑猥でみっともないものの、構図は明らかに違っていました。

『カメラはパソコンに内蔵されてるです。 パソコン教室で撮影する時は、カメラは持ち運びできません。 だから、タイマーをセットしてから写したい部分をカメラに近づけて、シャッターが降りるのを待ちます。 設定も操作も構成も、被写体も。 ぜぇんぶ自分1人でするんです』

 ということは、あの写真は全部先輩の自撮りってことですよね。 顔や全身写真はいいとして、局部のアップはどうやったんでしょう? 机にのぼってパソコンのカメラにお股を押しつけるまで近づけて、そのままジーっとシャッターが降りるまで待ってたってことですか?

『ピントがずれた写真は、自動的に消去されるです。 だから、一枚一枚撮るごとに、撮れてるかどうか確認しなきゃいけません。 面倒くさいですけど、あとで確認すると混乱しちゃいますからね、背に腹は替えられません。 事前にポーズを考えておけば、どってことないです』

 机に登って局部を写し、机から下りてパソコンのモニターを確認する――例えば肛門や膣の写真だけで100枚以上ある訳で、それだけでも机と床を100往復したことになります。 えっちら登って、おっちら下りて、それを100回繰り返すって……考えただけでクラクラしました。 そもそも1000通りも構図を考えること自体、どってことない、で片付けられるわけありません。 少なくとも知的好奇心を満たす余裕なんて無さそうです。






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