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君が泣かないためならば
【女性向け 官能小説】

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じっと啓は私を見つめて。
本当に小さく小さくため息をついた。

いつの間にか私の腕を離していて
それが啓に見放されたようで寂しかった。

「直す数字を教えてくれ」
「啓?」

「俺が直す」
「啓!バレたらどうなるか分かってるの!」

そう言った私を寂しそうに笑って見つめる。

「もしバレた時に、俺のIDで直したと分かったら俺だけが罰せられるはずだ。
明日香に傷は付かないよ」

「啓!罰せられるだけって、ばれたら異動だよ。
下手したら左遷か・・・・クビだよ?」
「それを!それを重田さんは明日香にさせようとしたんだぞ!」
「啓・・・」

「別に数字を変えてくれるならどっちでもいいよ」
私達の話を聞いた重田さんは、そう言って私たちの話を遮った。

「あんたは黙ってろよ。それより本当に明日香とやり直すんだろうな?」

「約束だからな」

「啓ってば!」



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