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君が泣かないためならば
【女性向け 官能小説】

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ミ (side紗江子)-3


「明日香、今日はいい男はいた?」
「紗江子ちゃん・・・」
「ん?」

明日香は寂しそうに少し笑った。
重田さんと別れてからこんな風に笑うことが良くある。

「やっぱりだめだなぁ〜なんか忘れられられないの」
「・・・・」
「もう、どうにもならないって私が1番良く分かってるの。
あれから重田さんからは1度も連絡がないし
新しい恋をしなきゃいけないって分かってる。
けど、忘れられないの」

明日香は一生懸命に笑いながら涙を流した。

「2年間ありがとうってそれだけ言いたいけど。
でも、スッキリなんて忘れられない」
「うん・・・・」

恋愛の途中でいきなり断ち切られて
すぐに切り替えられるなんて。
そんなきれいな恋なんてあるんだろうか。

明日香は段々笑うのも難しくなって
流れる涙をタオルにしみこませていた。

「1年もこんなにグダグダして、自分でもバカみたいだって思うけど。
それでもやっぱり好きなの。
思いでを美化してるって自分でも分かってるけど・・・」

思い出を美化しているのは誰だって分かってる。
でもいい思い出はさらに脳裏に焼き付いて
目をつぶればいつでも思い出せる。

「こんな私は自分でもイヤになっちゃう」

そう言って缶に残っているビールを飲み干す。



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