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可愛い弟子
【ロリ 官能小説】

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遠き日々-6




この男の思惑が大筋読めてきた。
向こうにもシンドウの性格はわかっていたらしく、駆け引きはなかった。

「ガイシャの野郎は、4歳の娘に突っ込むようなクソ変態野郎だ。
 今回にしたって、あの野郎は赤ん坊にも何かしようとしたに違いねえんだ。
 余罪だって追及したら、おそらく出てくるだろう。
 そんなイカれた変態野郎を野放しにしていいわけがねえ。
 今度こそ、あのガキをムショに送り込んでやる。
 ついでにあのクソ課長も引きずり落としてやる。」

「そのクソ課長から、また横やりでも入ったのかい?」

「けっ、わかってんなら聞くんじゃねえよ。
 ガイシャのガキにお咎めがいかねえように通り魔的な犯行にしちまえとさ。
 錯乱した娘が一方的に襲った。あの異常な状況じゃ、それでも通用しちまいそうだからな。
 とにかく適当に調書を挙げて、さっさとこの事件に幕を引けってのがあのクソ野郎からの指示だ。」

容易に想像はついた。
実質的には課長からの指示だが、その後ろには、また代議士の親がいるに違いない。

「じゃあ、少女売春も追わないことになるのか?」

事件の実態をあきらかにできないなら、売春の事実も葬られる。

「そういうこった……。」

「他にも裏がありそうでクサいな……」

「ああ、プンプンしてらあ……」

「で、それが気に入らないアンタは幕を引く代わりに弓を引くことにしたと……。そういうことか?」

「ああ。」

「アンタ自身も泥を被ることになるかもしれんぜ。」

「なあに、そのほうが孫も喜ぶ。」

刑事は笑った。

「そのためには、あの娘の証言が必要だし、身元をはっきりさせなきゃならねえ。後ろにはもっとデカい山が転がっているかもしれねえしな。」

「もしかしたら、その代議士とやらがまた出てきて立ちはだかるかもしれねえぞ。」

「望むところさ。邪魔をする奴らはみんなまとめてブチ込んでやる。
 とにかくお前はあの娘から何かしらの証言を引き出せ。俺は、ガイシャの線から裏を追ってみる。」

「ずいぶんと正義の味方になったじゃないか?」

「バカやろう。俺は元々正義感が強いんだ。だがな、このクソ警察に長く足を突っ込んでるうちに、ほんとの正義がわからなくなっちまった。それだけだ……。」

「迷ったわけかい?」

「恥ずかしいこったがな。だが、もう迷わねえよ。孫が道を教えてくれた。」

「ミルクでも買ってやんな。」

「ああ、そうするわ。とにかくこっちがわかったことは全部教えてやるから、お前も何かわかったら、すぐに俺に話せ。共同戦線だ。」

「ああ、わかった。」

「じゃあ、もう行くわ。」

「ああ……っと、あんた名前は?」

「ミコシバだ。」

「似合わねえ名前だな。」

シンドウは笑った。

「ぬかせ。あんた、少年課のシンドウだろ?」

「知ってんのかい?」

「今、売り出し中のホープさんだからな。うちのクソ課長が褒めてたぜ。正義感が強くて、やたらと正論ばかり吐く。いけ好かねえ野郎だから、そのうち潰してやるとな。」

「覚えもめでたくてありがたいこった。」

「とにかく気を付けな。ここは魑魅魍魎が巣くう魔窟だ。油断してると足元すくわれるぞ。」

「覚えておこう……。」

「ああ、忘れんな……、じゃあ、他に用事がねえなら行くぜ。」

「ああっと、その前にもうひとつ聞かせてもらいたいことがあるんだ。」

「なんだ?」

「あんた、あの娘と赤ん坊が姉妹かもしれねえ、っていったよな?」

「ああ、そうだが……それがどうした?」

「姉妹じゃなく親子……。そう考えたら、どんな答えが出てくる?」


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