〈ＣＬＯＳＥＤ〉-5
『ねえ……もうそろそろじゃないかしら？』
「!?」
飯坂の声に“マスター”はカウンターから出て、姉妹の傍に歩み寄ってきた……その顔は倒れた客の体調を気遣うものではなく、“こうなる事”を予め知っていた者の顔であった……。
『名刺一枚で引っ掛かるとはな……やっぱりガキはガキだな』
『フフフッ…「素直なイイ娘」って言わないんだ？相変わらず酷い人ねえ？』
あのカフェオレに何か混入させていたと気付いたが、もはや遅すぎた。
愛は亜季を抱き起こして逃げようとしたが、もう腕には上手く力が入らなくなっており、瞼を押し上げる事すら辛い状態に陥ってしまっていた。
「あ、亜季！起きてよ早く！起き……ん"ん"ん"ん"ッ！」
『手荒に扱うな。直ぐに“落ちる”はずだからよ』
白いジャージの集団に掴み掛かられた後、愛の意識は消えた……無意識な姉妹は揃って猿轡を噛まされ、後ろ手に枷を嵌められて毛布に巻かれ、そして喫茶店の裏口から運ばれていく……。
『……ねえ、私の演技力は褒めてくれないの？私のお店を貸してあげたのに、感謝してくれないの？……私…私……貴方に必要にされたいの……』
『おいおい、こんな所で始めるつもりかよ？』
飯坂はマスターの前に跪くと、焦ったようにファスナーを下げてベルトを外し、パンツをズリ下げた。
そのほんのりと赤らんだ顔の前に躍り出た肉棒は巨大なモノで、使い込まれて黒光りしていた。
『あぁッ…私の…私のオチンチン…！』
両手でしっかりと握り、大きく開けた口でかぶり付くと、肉棒は活力を漲らせてグングンと怒張していく。
その逞しさは股間に生えた“腕”であり、まるで飯坂の上体を持ち上げているようにも見えるほどだ。
『美味そうにしゃぶりやがって……コイツをブチ込むまでに今日は何回イクかなあ？指だけで腰抜かしたら許さねえぜ？』
『ん…チュッ…いじわるなコト言わないで……』
いつの間にか喫茶店の入り口には［ＣＬＯＳＥＤ］のボードが掛けられていた……街角の小さな空間は外界から隔絶され、下劣な淫獣の巣窟と化していたのだ……そこに招かれた幼い姉妹は、二度と抜け出せない世界へと放られた……。