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《幼虐〜姉妹姦獄》
【鬼畜 官能小説】

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〈CLOSED〉-4

メインなはずの子役としての仕事は、子供騙しのような幼稚で安っぽいドラマが主で、バラエティー番組でのトークにしても、他のジュニアアイドル達を押し退けて話せるほどの力量も無かった。
はっきり言えば、愛の人気はルックスによるところが大なのだ。

美少女専門誌は15才以下のジュニアアイドルしか採用しないのが常であるし、その年齢を越えれば自動的に〈卒業〉となる。

どんなに持て囃されていても、卒業の名の下に切り捨てられ、そのまま消えていく女の子達を愛は見てきた。

いや、それならまだ良い方で、どうにかして人気を保持したいという〈願い〉を利用され、言われるがままに過激なグラビアに走り、ロリコンオヤジ共のターゲットとなって一時的な人気を獲るも、その欲情に塗れた眼差しに耐えきれなくなり、結果として精神を病んでしまった女の子というのも、少なからず愛は知っていた。


世間的にはまだ14才。
だが、愛からすれば、もう14才なのだ。


あと一年もすれば、自分の仕事は激減し、人気は廃れるのだろう。
別に芸能界にしがみつきたくはなかったが、まるで使い捨てにされているような悔しさが、最近の愛の胸を苦しめていた。

いつしか誰にも打ち明けられない〈悩み〉が、愛のぶっきらぼうと言える言動の源となり、その苦悩に気付きもしないファンや周りの大人達が、毒舌の小悪魔キャラのレッテルを貼り付けただけだった……。



『愛ちゃん…?どうしたの?』

「……あ、いや…責任重大だなあって……ハハハ……」


人気者でなくなったなら、静かに消えればいいだけだ。
どうせ、みんな自分の事など直ぐに忘れ、また別のジュニアアイドルに夢中になるだけ……。

愛は悩みを打ち負かすように、グイとカフェオレを煽ってゴクンと飲み込んだ。
甘味と苦味が混じった温かな飲み物は、食道を滑って胃袋に流れ込む……ほんのりとお腹が温かくなるのを感じながら、諦めにも似た溜め息を吐いた……。


『……亜季ちゃん…どうしたの?』


飯坂の声に愛は亜季を見ると、重そうな瞼と格闘している姿がそこにはあった。
つい今しがたまで、あんなにはしゃいでいたのに、椅子に座っているのも辛そうになって、額をテーブルにぶつけそうになっている。


『昨日のイベントの疲れが出たのかしら?あらあら、カフェオレが溢れちゃう』


飯坂がコーヒーカップを掴んで寄せると、亜季はテーブルに伏せるように倒れ、寝息を発て始めた。
それは眠くなってというより、体調の急変によって倒れたとしか愛には思えなかった。


「ちょっと亜季!大丈夫なの…?」


亜季の肩を掴んで揺り起こそうとした愛は、軽い目眩と瞼の異状を覚えた……二人揃っての体調の急変は明らかに人為的であり、愛は不穏な空気を本能的に察すると、亜季を庇うように身体を重ねて飯坂を見た……。



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