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想い出のアルバム
【近親相姦 官能小説】

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想い出のアルバム-6

(6)

 叔父さんの個人授業が始まったのは5月半ばになってからである。
勉強は4時から2時間、私の部屋で行われた。
「真弓ちゃんの部屋、初めてだね」
昔は父が使っていた部屋である。
「あの頃と比べると別の部屋みたいだ」
記憶は定かではないが全体にくすんだ色の室内だったように思う。小学校にあがる時に内装を変えてくれたのだ。壁紙も女の子らしい明るいピンク色になっている。

「写真、撮ってくれるでしょう?だって、想い出のアルバム、全然増えていないんだもん」
「そうだね、最近あまり撮ってないね」
「撮ってほしい」
「今日はカメラ持ってこなかったから、今度……。だけど……」
叔父さんが言葉を切った。その迷いの表情の意味を私は察していた。
「勉強はちゃんとする。それに、内緒にするわ。アパートの時みたいに……内緒」
自分でもおかしいと思うくらい大人びた口調で言った。
(2人きりになれる……)
家の中とはいえ、待ちに待ったその時がおとずれる。そう考えただけで私は熱くなった。

 夕方の2時間、自宅である。考えると窮屈な条件に思えたが、そうではなかった。父の休日は水曜と日曜日。土曜日は7時すぎの帰宅。母は早目に食事の支度に入る。勉強が終われば叔父さんのお酒の用意をしなければならない。だから2階に来ることはない。……
 思い及んで私はもくもくと雲が立ち昇るような気持ちの動きを感じた。その感情は眩さを持った性的欲求であった。
(アパートの時のようにできる……できないことはない……いや……)
私はそれ以上のことを考えていた。
(裸になってもいい……)
叔父さんに撮ってもらいたい、見つめてもらいたい……。いつか叔父さんの存在は異性として私を捉えていたのである。

「写真、撮って」
叔父さんを部屋に迎えた私は積りに積った想いを抑えることができなかった。
 叔父さんの目は私を射竦めるように見つめてくる。いつもの柔和な表情はそこにはない。
「撮って……」
言葉に詰まった私はやっとそれだけ言った。

「新しい真弓ちゃんだ……」
ショルダーバッグからカメラを取り出すと、
「新しい真弓ちゃんがいる」
昂奮を抑えるように低い声でふたたび言った。
(新しい、あたし?)
意味がわからず、
「あたし、何か変わった?」
「撮らせて、真弓ちゃん」
叔父さんは私をベッドに座らせるとシャッターを切り始めた。正面から、横から、後ろから……。振り向くと、
「カメラを見ないでいい」
押し殺した少し怖い口調だった。

 しばらくして叔父さんは大きく息をついてから口を開いた。
「君は、変わった……」
嘆息混じりの言葉に私は戸惑った。何だか叔父さんをがっかりさせてしまったように感じたのである。私はこの日、上下ジャージを着ていた。この恰好がいけないのかと思った。
(肌が見えないから……)
それで変ったと言ったのだと思ったのである。だがそうではなかった。

「真弓ちゃん。すごくきれいになった。大人の輝きが出てきた……」
「大人?」
「うん……。しっとりと、艶やか……」
「高校生になったから?」
「いや、それだけじゃない。何かが滲み出ている表情だ。体も心も変わってきた気がする。何か、あった?」
「ううん、別に……」
答えてから、ふっと顔が熱くなった。
(オナニー……)
たしかに、変わっていた。覚えて2か月余り、思わず呻き声を洩らしてしまうほど快感に浸るようになっていた。
「何か、あった?」……それしかない。まるで行為を見られていたみたいに恥ずかしくなった。それとともにオナニーの昂奮がじわじわと下半身に広がってきた。
(自分の気付かないうちに私は変わっていたのだろうか……)
それを叔父さんは感じ取った……。
(大人の輝き……しっとり、艶やか……)
その言葉は昂奮を増幅させる力となって私を高めていった。

 私は叔父さんに向ってジャージのファスナーを下していった。叔父さんは笑みともつかない微妙な口元をみせていた。私はどんな表情をしていただろう。
 半分ほど下げたところで胸を反った。ブラジャーを着けていない。それは叔父さんにもわかったはずだった。
 ジャージを着たのにはわけがある。ジャージなら母にノーブラを隠せる。そしてすぐに、脱げる。着ることも素早くできる。そのために考えたのだった。実行するかどうかは迷っていたが、私の手は勝手に動き始めていた。
 叔父さんはカメラを構え、顔を歪めた。視線は私の胸に向いている。
(叔父さん……)
一気にファスナーを下した。一瞬、叔父さんが硬直したのがわかった。
(私は、大人……)
抵抗もなく上着を脱ぎ捨てていた。シャッターの音だけが鳴り続けていた。
 私の中で何かが弾け、意識が朦朧として空間をさまよっていた。
「撮って、撮って……」
目を閉じると頭がくらくらしてベッドに倒れ込んだ。眩しい光が瞼に瞬いた。

「それ以上はだめ」
叔父さんの声で我に返った。耳元で囁くような、それでいて緊迫した言葉……温かい息。
(!……)
私は叔父さんの胸の中にいた。抱かれていたのではない。叔父さんが私の上にいるのはたしかだが、腕を抑えられている。
 事態が呑み込めた。私はどうやら下のジャージを脱ごうとしていたのである。それだけではない、パンツまで……。
 自覚してしたことなのか、たまたま指にかかったものなのか、わからない。お尻が半分ほど露になったところで制止されたようだ。
「君はまだまだ美しくなる。いまは肌の揺らめきを取っている」
(肌の揺らめき……)
「心の揺らめきが肌に表われる。成長の過程で折々の心理が肌を輝かせ、曇らせもする。少しずつ磨き上げるように君を撮っていきたい」
まるで詩を朗読するような想いをこめた言葉だった。わずかに充血した叔父さんの目の中に私は抑えた昂奮を見た。


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