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ヒューマン・ロール・プレイ
【調教 官能小説】

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〜 音楽その1 〜-1

〜 2番の特訓 ・ 音楽その1 ・ 吹奏 〜


 先輩方の特訓を受けてから、実際に家庭科の実習がありました。 授業は調理実習で、予備知識がありましたし、いくら膣や汗が混じるといっても素材の味が格別でしたし、もともと料理が好きなので、楽しむことができました。 家庭科担当の【6号】教官は、温厚というか、感情の起伏がないというか、落ちついた方で、少なくとも怖くはありません。 そういうわけで、個人的には上手く出来た時間でした。 調理器具の使途から何から、班のみんなは私の動きを見て、無難にこなしてくれましたし、片付も一番最初に終わらせることができました。

 何となくですが、実技系の時間は私と22番さんに視線が集まるようになってきました。 まあ、22番さんはどの授業でも、ですけど。 そうなってくると、私としても下手な真似は出来ないというか、自然と『お手本しなきゃ』って気分になります。 教官に目をつけられない範囲で、ですけどね。 みんなから憧れというか羨望の眼差しというか、注視されれば悪い気はしません。 

 次の家庭科も楽しみになりました。 こんな気持ちになるの、入学して初めてですねえ。 学園でも前向きになれるって実感できたのは、私にとって貴重な経験です。 それもこれも、原因を辿れば偶然特訓に参加でたからですよね。 【B22番】先輩は、説明は下手でも手際は鮮やかで、お蔭でぐんぐん理解できました。

 
 ……。


 今回は教科がかわって『音楽』です。 教えてくれるのは【B2番】と【B29番】先輩。 今回も先輩方は箱を用意してくれていました。 どうやって寮監から箱を借りたのかは聞けませんでしたが、きっと機械扱いする引き換えで手にしてくれたんだろうな、と思います。 【B2番】先輩が箱から楽器を取り出して、早速説明が始まりました。

「音楽といいましたら〜何はさておきピアノですよね〜。 というわけで、コレで〜す」

 そういって【B2番】先輩が手にしたのは、黒鍵と白鍵が混じったハンドサイズの懐かしい楽器。 プラスチック製リードとチューブがついた『鍵盤ハーモニカ』です。

「音を出してみますねぇ。 恥ずかしいですけど〜口じゃなく、鼻で息をふきま〜す。 息継ぎはなるべく少なくして、顔は絶対笑顔ですよ〜。 じゃなきゃ直ぐにしばかれちゃいますから……いきます〜」

 プラスチックのリードをそっと鼻孔にあてます。 リードは良く見ると『でっぱり』が2つあり、それぞれが直径1.5センチメートルほどの太さがありました。 

「んしょっ……くぁ……ん」

 本来であれば口で息を吹き込むために作られた部品です。 瞬回恥じらいつつも、ぐにっと鼻に突き刺してリードを奥に挿す様子は、まるでメリメリと裂ける音が聞こえてきそうな迫力です。 【B2番】先輩の端正な顔立ちが歪み、両方の鼻の穴がカンカンになるまで広がり、お世辞にも上品とは言えません。 

 眉間に皺を寄せながら懸命に押し込む【B22番】先輩の隣で、

「リードはなるべく太いタイプを選んだらいい。 挿れる時は痛いだろうけど、鼻に隙間があったら息をいれる時に抜けやすいんだ。 一度挿れたらもう抜けないってくらいキツいのがベスト。 よっぽどキツく入れても空気漏れがしちゃうし、そういう意味じゃ太すぎて困ることはないんだ。 つうのを聞いたら分かると思うけど、空気も音も漏れてないでしょ? 理由は、一番太いリードを鼻に挿してるからなんだ」

 【B29番】先輩が淡々と付け加えてくれます。 その間に、ようやく【B22番】先輩はリードを鼻孔に納め終えました。 お多福、というよりは豚の鼻を晒した先輩は、心なしか顔全体が赤らんでいます。

「ん〜……いっつも不思議なんですけど、おまんこを見られるよりも、鼻の中を見られる方が恥ずかしいんですよねえ」

「あー、それ、わかる。 なんでだろうね」

「なんででしょうねえ〜……すぅ〜……んっ」

 鍵盤を持ち上げ、両手が鍵を押さえます。 【B22番】先輩の鼻筋がピクピク震え、口で吸った息が赤くなった鼻からハーモニカに流れました。

 たん、たららららん、たったっ♪

 ヨハン・セバスチャン・バッハの『メヌエット』のメロディーです。 【B29番】先輩がいったように、確かに鍵盤ハーモニカ特有のスカした音は全くしません。 明るく朗らかで、草原の朝みたいな爽やかな旋律が、強弱をつけたハーモニカから響きます。 もしも目を閉じて耳を澄ませば、鍵盤ハーモニカとは思えないくらい抑揚が利いた曲なんでしょう。 目を開けてしまえば、目の前には鼻をぷっくり膨らませ、鼻の穴を限界まで拡げて固定された【B2番】先輩が、口をキュッと結んでハーモニカを吹いています。 とても『爽やか』なんてコメントは似合わない光景です。

 たん、たららららん、たん……♪

 リピートまでの小節を終えた所で、

「ふぅん……」

 先輩はハーモニカをゆっくり、けれど力強く下に引っ張ります。 反対に顎をやや上にもたげ、

「んっ!」

 キュポンッ。 

 リードを抜く手順は、工夫もコツもない、力に物をいわせた仕草でした。 あとには慎みを忘れたような2つの穴が、ポッカリ開いて閉じる様子もありません。 先輩はすぐに顎をひきましたが、その僅かの時間に、いくばくかの太い鼻毛まで、くっきり見えてしまいました。 



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